第2章 不死身な貴方1【不死川×隠】
隠として初めての任務は不死川実弥の救出だった。
どうやら、不死川さんは非番で夜に一人で訓練をして倒れたらしい。
馬鹿だなぁと思いながら、私は夜の森を震えながら入って行った。
しばらくすると、不死川さんが倒れているのを発見した。
「不死川さん!起きて下さい!」
脈はあるのか、そう思って手に触れた時、私は一歩下がった。
「ウソ……鬼になってる」
爪が長く伸びていて、肌色も白い。なのに、外見はさほど変わらない。
気を失ったのは、鬼舞辻無残に血を入れられたから……?
すると、本人は何事もなかったように目を開けた。
「不死川さん!大丈夫ですか!」
「ああ!?うっせぇなぁ、俺は大丈夫だ」
「あの……爪が……」
私がそう言うと、不死川さんは自分の手を見て発狂した。
私はそれに驚いて退く。
「俺が鬼だと……?ふざけんな!」
「鬼舞辻無残に会った記憶は?」
「……あっ、あれかぁ」
不死川さんは悔しそうに地面を踏みつけた。