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砂漠の白い花
第4章 漂着地
褐色の肌。
濡れた水鳥の羽のような紺褐色の髪。
夜の空のように黒い瞳。
見下ろされた。
楔で貫かれたような痛いほどの視線に、捉えられた。
そして、その視線に絡めとられるのが恐くて全力で顔を逸らした。
心臓が壊れそうなほど、強く速く打つ。
(この人に…)
捕まる。
捕まっては駄目だ。
(恐い…何が?…判らない…でも…)
今は誰かも分からない。
そして、その後、判明する。
そして、その後、私を捕まえる。
事になるーー…
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