第13章 皆がおるのに*忍足謙也(タオさんリク)
「なっ…!ちょいケンヤ?!」
謙也「え、ええから黙ってろや」
心臓バックバクの中、俺はを抱きしめた。自分の鼓動と下から聞こえるやかましい声しか聞こえへん。
「あかんて…!何やっとるん?!」
謙也「行かせへんで…!」
「く…苦しいわ…っ」
謙也「あ、ああすまん!」
苦しい言うから緩めてやったっちゅーのに、その隙をついて離れよった。
それを見てムッとして…手首掴んでドアに押し付けてしもた。
謙也「自分俺とおるんが嫌なんか?」
「嫌やない。せやけど皆おるし見られたら恥ずかしいやろ?」
謙也「見られへんて。鍵かけたらええんや」
「鍵…?」
謙也「そうや。俺の部屋…鍵ついとるんやで」