第48章 なんだこの可愛い生き物は
第48章 なんだこの可愛い生き物は
デート当日─
着替えて、メイクもしたし、髪の毛も乱菊さんに教えてもらったのを思い出しながら巻いてみた
昨日お風呂上がりにパックもした
喜助さん、可愛いって言ってくれるかな…
「紫苑ー準備できました?」
「うん!喜助さん!」
ヤバイ…可愛い…
どうしよう…カッコいい…
細身の白いパンツに、ベージュの薄いニット
中にはシャツを合わせて、いつもの無精髭も綺麗に剃られている
特徴的なあの帽子を外したその顔は、100年前と同じだった
なんだこのイケメンは…
というより、なんだかペアルックみたい
白いデニムのショートパンツ
それをほぼ覆い隠すかのようなオーバーサイズの緩いベージュのニット
ニットの袖で紫苑の小さな手が半分隠れている
髪は緩く後ろでお団子にして、後れ毛はクルンと渦を巻いている
なんだこの可愛い生き物は…
というより、なんだかペアルックみたいっスね
平子サンに感謝しなきゃ
「可愛い…凄く」
その言葉でここ最近一番赤くなったんじゃないかってくらい頬を赤くして、ボクの洋服をちょこんとつまむ
「喜助さんも…カッコいい…」
やめてくださいよ
柄にもなくボクまで赤くなる
「とりあえず…襲っていいっスか?」
「え、ちょ…きすけさ……んッ」
言い終わる前に唇を塞がれた
両頬を手で包まれ上を向かされる
呼吸もままならないほどに熱い熱い口づけ
絡まる舌先が脳を痺れさせる
すがるように喜助の洋服を掴む
「ん……ふぁ……」
触れられたところが熱い
耳、首筋、鎖骨……
熱を持って、体が沸騰しそう……
喜助の唇がどんどん下がって、左手は膨らみの上から、右手は下のお腹のほうからその手を侵入させて…
「喜助ー紫苑ー、早う出んと混むのではないか?」
言葉と同時に襖を開いた夜一は一瞬固まった
それは喜助と紫苑も一緒で、今まさに紫苑の服を脱がそうという形で固まった
「おーすまんすまん。お取り込み中だったかの」