第30章 幸せを握りしめてるの
「幸せを握りしめてるの…」
小さな声で呟いたそれは喜助さんにしっかりと聞こえていたみたいで、驚いた顔をしていた
「困るなぁ、こんなにボクを溺れさせてどうするんですか?」
「もっと溺れてください…」
「いいんスか?紫苑も道連れですよ?」
「もう溺れてますから」
まったくこの子は、本当にボクの心を掴んで離さない
部屋につくと喜助さんはいきなり布団を敷き始めた
「喜助さん、何してるの?」
「何って、ナニっスよん♪」
よっこらしょと私を抱き上げると布団に運んで押し倒した
「き、喜助さん?まだ帰ってきたばっかりだし…ね」
「えーそんなこと言うんスか?ボクずーっと我慢してたんスよ?」
「ち、近いですっ」
ムクムクと起き上がったソレをわざとらしく押し当ててくる
「どうにかしてくださいよ、コレ。紫苑しか処理できないんスから」
「ぅ……」
紫苑の頬に小さなキスをすると、ピクッと体を揺らす
それが可愛くて何度も何度も、額や瞼、耳、首筋にキスを落とす
「き、すけさん……」
「んー?」
たくさんの触れるくらいのキスをされる
「キス…して?」
「してますよ」
「じゃなくて…」
その間もたくさんのキスをする
「そこじゃなくて…」
「言ってくれないと分かんないっスよ?」
「焦らさないでっ…」
「どこにして欲しいんスか?」
なんてイジワル…
やっぱり喜助さんはSだS
「く、」
「く?」
「…く、口にして欲しい」
「よくできました」
焦らされた分そこに触れられた時の幸せと快感が同時にやってくる
柔らかく何度も何度も口づけをして、紫苑の口内を犯す
「ふぁ……ん……」
くちゅ、くちゅとわざと音をたててやると紫苑の足が交差する
着物の合わせをはだけさせると綺麗な2つの膨らみが顔を覗かせる
中心を避けてその膨らみを優しく、時には激しく揉みしだく
頂の周囲を舌で舐め回すとピクンと反応する紫苑が、更に足をよじらせる
「んぁ……き、すけさ……」
「なあに?」
「イジワルしないでぇ……」
「どうして欲しいんスか?」
「ぅ……」
「言ってごらん?」
その間もたくさんの紅い華を咲かせる