人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】
第5章 生きてく強さ
「ふふ、ありがとうアーニャ。
ねぇ、私と出会って良かった?ほら私あなたの言葉遣いとか色々お節介してるし…あなたの生きる目的の…邪魔になってないかしら?」
「邪魔なわけねぇだろ!!」
突然大きな声を出してしまった私にリリアも馬達も驚いている。
「あ、いや、ごめん。
でも今のはリリアがひどいよ!さっき私が言ったこと聞いてた?
リリアはこんな、男みたいな可愛げも何もない私に色々教えてくれて、だから、えと…うまく言えないけど、リリアのお陰で私心の底から楽しいって笑えるようになったんだよ。
なのに、邪魔とか、そんなわけないじゃん。
サニーにも言ったけど、リリアやキースがいるから私は強くなれるんだよ。」
分かってくれてると思ってたのに、と拗ねるように視線を外すとドンッと勢い良くリリアが飛び込んできた。
予想外過ぎてちょっとよろけたけどなんとか受け止める。
「ごめんなさい、アーニャ。少し意地悪だったわ。」
少しじゃない。すっごく意地悪だった!
言葉には出さないけどリリアを抱き締める力をぎゅうと強めて抗議する。
「ちょ、痛い!待って待って!ただ意地悪がしたかった訳じゃないのよ?
アーニャ。
私やキース、それからサニーとの友情が邪魔じゃない、大切だって思えるあなたに聞きたいの。
リヴァイ兵士長の事、どう思ってるの?
本当に尊敬や憧れだけ?」
今日はどんなことを話したの?という忘れかけていた本題にドキリとする。
兵長の事……。
人類最強で、憧れてる。尊敬してる。
それは間違いない。
でも
自主練を見てもらったとき
今日、目があったとき
隣に座られたとき
手を握られたとき
頭を撫でられたとき
憧れと尊敬だけでは言い表せない気持ちが確かにあった。
その気持ちをうまく説明することなんて出来ないけど、私の目的の為にはあってはいけない感情なんだと1度は否定して、無かったことにしたけれど…
「笑わないで、聞いてくれる?」
私は応接室での兵長とのやりとりをリリアに話すことにした。