人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】
第4章 再会
兵長が黙ってしまわれた……。
突然ついてこいと言われ、気付けばエルヴィン団長とも別れ応接室で2人きり。
もしかして、私が調査兵団に入るのを待っていると言ってくださった兵長から直々に入団後の話をこっそり教えてくださるのだろうか!
なんて馬鹿なことを考えたのはソファに座れと言われ、緊張しつつローテーブルを挟んで兵長の正面にあるソファに腰を掛けた後だ。
だから兵長から憲兵団に入りたくなったのかと聞かれたときは凄い衝撃で、慌てて否定した。
ただその時に成績の事を言われたので憲兵行きを疑われた事も理解できた。
兵長に事情を話ながらあの時の事を思い出す、リリアとキース、他にも仲の良い同期が数名、みんなめちゃくちゃ怒っていて、キースに殴られる、と思って目を瞑って身構えた瞬間キースの「うわ!」という声とほぼ同時左頬にゴッと強い衝撃、目を開けると前に立っていたのはキースではなく泣き顔のリリア。
どうやらキースを突き飛ばして私を殴ったようで、リリアの拳も赤くなってしまっている。
涙を隠そうともせず私の考え方は間違っていると怒ってくれたリリアに心臓が締め付けられるようだった。
兵長は私の話を黙って聞いてくださり、成績については納得してくださったようだがまだ何か言いたそうにしている。
私から何か言った方が良いのだろうかと思っていたら舌打ちされてしまった。
結局自分から話しかける事もできずただただ兵長からの言葉を待っていると兵長がため息をついた直後にバチリと目があった。
目があったと言うより、リヴァイ兵長の射抜くような鋭い視線に捕らえられてしまったという表現の方が正しいかもしれない。
やたらと早い自分の心臓の音が聞こえる気がする。
兵長から目が離せない。
なんだろう顔が熱い。
兵長がおもむろに立ち上がりこちらに歩いてくる。どこへ?
いやそれより訓練兵の私が座ったままで良い筈がない!
慌てて立ち上がろうとした…のだけど
どかっと。
兵長が
私の隣に
座った。
「あ、あの兵長?」
「なんだ、何か問題があるか?」
何か問題があるかだって?
「大アリです!」
「ほぉ、どんな問題だ?」
どんなって…
兵長なんで笑ってるんですか
顔はさっきより熱いし心臓がきゅうと痛む。
「し、心臓がもちません!」