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人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】

第4章 再会






「なんだ、連れてきたのか?」
「うるさい、俺はこいつに話がある。お前は早く帰れエルヴィン、仕事をしろ。」


訳知り顔で話しかけてきたエルヴィンに腹が立ったがそんな事気にもせず講義だって立派な仕事のうちだと笑っていやがる。
分かってんだよそんな事は。
チッと舌打ちすればエルヴィンではなく俺の後ろからついてきていたアーニャがビクリと跳ねている。



「まぁ確かに仕事は山のように溜まっているからな、教官と少し話したら俺は先に帰る。この廊下の突き当たりの部屋が控え室として借りた部屋だ。話すなら使うといい。」
「あぁ、分かった。」


教官室へ向かうエルヴィンと別れて控え室だと教えられた部屋へ入る。

「失礼いたしますっ!」

うるせぇどんだけ声はってんだ馬鹿が。

部屋へ入るとどうやら普段は応接室として使っているのか向かい合う形で置かれた革張りのソファの間にローテーブルがある。
奥のソファに座ってから入口付近で敬礼したまま緊張したツラで突っ立ってるアーニャに座れと促せば驚いたような顔をしたがおずおずと正面に座った。






数ヵ月前、俺は実技指導を終えて兵団に戻ってからエルヴィンにアーニャの事を報告していた。
一見すると男にしか見えないガキで、実力はある癖に他の訓練兵の前ではその力をわざと抜いているふざけた奴だと。
しかし調査兵団への入団を強く希望していて悪くないツラをしている、と。
それを聞いてエルヴィンも面白そうだと言っていたのだが。




目の前に座るアーニャ・マクドルは別人か?
いや別人で無いことは分かりきっているが、イメージというか印象が違う。

講義の前にエルヴィンと合流した際言われた言葉も頷ける。

『俺にはどうみても男には見えなかったが?』

今の姿なら俺だって男には見えねぇよ。
よく通るハスキーな声と強い意志を感じさせる瞳は変わらない。

しかし、以前は硬めにセットされていた短髪が所謂普通のショートカットと言われる位には伸びていて、動く度にふわふわと柔らかく揺れている。
髪型だけでこうも変わるのかと思ったが恐らくそれだけではない。表情やこいつの気配、空気感が随分柔らかくなっている。

しかもエルヴィンの話では午前の実技訓練ではぶっちぎりのトップだったという。









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