人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】
第4章 再会
「講義に入る前に紹介しよう。まぁ知らない者はいないと思うが、兵士長のリヴァイだ。」
「俺の事は気にするな。喋るのはエルヴィンだからな。まぁ、後ろから見ていてマトモな兵士になれなさそうな奴は巨人の餌候補として名前を控えといてやる。」
何人かのヒッという悲鳴が聞こえた。
あぁ、エルヴィン団長が仰ってた眠くならないようにする対策ってコレか。
確かにキースの眠気もぶっ飛んだ様だ。
1番後ろの席へ向かう兵長と目が合い一瞬驚いたような表情をされたような?いや。気のせい?鋭い三白眼は変わらない。
いや、とにかく貴重な機会だ。
調査兵団の話、巨人の話、壁外の話をきく事ができる。しかもエルヴィン団長の口から。
集中して聞かなければ。
団長の話は初めて聞く事ばかりで本当に興味深かった。
恐ろしく、残酷な話も勿論あった、だからこそ調査兵団の必要性がリアルに伝わってくる。
壁外では目の前で親友を食われる事や、仲間が食われている隙に先に進まなければならない事、食われるとわかっていても足止めの為に自ら巨人に飛び込む事など、数えればきりがないほど残酷な事がある。
名誉ある死などではなく、最後を見たものが誰もおらず消息不明として遺体すら回収できない事だってある。むしろその方が多い位らしい。
それでも我々は壁の外に出なければならない。巨人を倒し、謎を解明し、人類の未来を、自由を手に入れるために。
「最後になるが、どの兵団に入るかは君達の自由だ。勿論成績で優先順位が決まることは分かっている。
ただどこに行っても心臓を捧げている兵士だと言うことを忘れるな。
君達が巨人の餌になったとき、遺族に遺品を渡すことは出来ても心臓を返すことはできん。」
「「「はっ!ありがとうございました!」」」
全員で敬礼しエルヴィン団長とリヴァイ兵長を見送る。
団長が退室し、兵長も間もなく扉へ…というタイミングでくるりと振り向く。
あ、また目があった…
「アーニャ、お前もこい。」
え??
「アーニャ・マクドル、聞こえなかったのか?」
ツカツカと私の目の前まで歩いてきて今度はわざわざフルネームで名を呼ばれる。
あぁ、兵長に呼ばれたのは私で間違いないのかとバカみたいな事を考えてしまった。
早くこいと踵を返す兵長に慌てて返事をしてついていく。