人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】
第4章 再会
悪い意味ではないということは、少なくともエルヴィン団長から見たら私は好印象だったということだろうか。
では兵長は?兵長は私の事をどう思ったのだろう。
「おいアーニャ早く行こうぜ」
暫く団長からの言葉の意味を考えていると食堂へ行く為キースに置いていくぞと声をかけられた。
慌てて追いかけるとキースがニヤニヤしている。
「キースその顔気持ち悪いぞ?」
「ふざけんなクソチビ!!!」
だってさっきまで顔面蒼白になっていたのにまるで別人だ。
「爆発したか?ぼんって。」
「はぁ??」
未だニヤニヤと笑いながら私の頭をポンポンと叩き、こうされた時に団長にだよ、と続ける。
団長に爆発??何を言ってるんだ?てゆーか頭やめろ。
「なんだよ離せって。団長に爆発??てのも意味がわからん。何言ってのんの?」
「お前、忘れてんのか??」
あーあ、とわざとらしいため息をつかれてそのあと何度尋ねても教えてくれない。
食堂でリリアと合流した時にキースが団長とのやり取りから爆発?のくだりまでを話していたが、リリアは頭を抱えてしまっていた。
「はぁ、リヴァイ兵長また来てくださらないかしら」
「そうだなぁ」
「え?でも兵長は講義とかしないでしょ。実技はまた見てもらいたいなぁ!」
調査兵団に入っても訓練って指導してもらえるのかな!?と興奮気味に続けたらなんだか凄く二人に呆れられてしまった。
まぁでも実際、卒団も近いこの時期にリヴァイ兵長がわざわざ実技指導に来てくださることはないだろう。
私はどこの隊に入るのだろう、そもそも兵長率いるリヴァイ班は特別だと聞いているからいきなり同じ班になることは絶対にないし、もしかしたら入隊しても顔を合わせたり訓練が一緒になることなんて無いのかもしれない。
なんだかそれは寂しいなぁと思い至ったところで寂しいってなんだ!私は巨人を殲滅する為に調査兵団に行くんだ!と自分に渇をいれる。
それでも、壁外に行く前にはまた立体機動を見て指導してもらえたらなぁなんて自分にばかり都合の良いことを考えていた。
そう、リヴァイ兵長に次に会うのは調査兵団だと思っていたのだ。この時までは完全に。