人類最強が見つけたクソガキ【進撃の巨人/リヴァイ】
第3章 初めて知った恋心?いえ!憧れです!
「アーニャ?どうしたの?体調悪い?」
何度目だ、こうして声をかけられるのは
訓練兵に入る前の自分が見たら何やってんだと蹴りでも飛んできそうだ
「大丈夫、ありがとう、自主練気合い入れすぎて筋肉痛かも?早く風呂入って寝るよ」
「また自主練??さすがね!」
じゃぁお疲れ!と去っていく同期の背中を見送って小さく息を吐く
まったく私はどうしてしまったのか
とにかくこれ以上ボロを出さない内にさっさと風呂に入って寝よう。
着替えを取りに自分の部屋へ戻ろうとした所で急に肩を掴まれた
「うわ!!え、リリア!?」
「アーニャ、そこはうわ!じゃなくてキャァ!でしょ?」
え?そこ?
あとなんかリリア顔が、怖いよ?
にんまりと笑って私の右腕に自身の腕を絡め何故か男子棟との共有である談話室にぐいぐいと引っ張っていく
「ちょ、ちょっと、リリア!私風呂に入ろうと…」
「一人称はちゃんと【私】になったのよねぇ訓練終わったら割と表情も柔らかいし、訓練中も私で良いし、表情だってあんな顔しなくたって良い気がするけど」
「あんな顔って!いやでもやっぱり訓練中は気合いいれないとってかそんな事言ってんじゃなくて!」
確かに訓練兵に入ったばかりの頃はつい昔の癖で一人称が【俺】になっていたり、宿舎でも表情を緩めることなく、今以上に男として生活していた。
多くの同期(主に女子)は格好いいとか、似合うとか笑ってくれている。リリアも始めはそうだったけど仲が良くなってくると一人称を訂正したり、もっと笑えと言って休日の度に私を買い物や花がきれいな公園等に連れ出してくれた。
それには感謝してる。感謝してるけれども…
「だからリリア!どうしたの!?」
談話室までそのまま引っ張られるようにたどり着くと中にはキースがニヤニヤしながら待っていた。
「キース!え、ちょ、これ何事!?」
有無を言わせぬ勢いで座らされリリアとキースがぐいっと両サイドからつめてくる。
だから二人とも何笑ってんの??
「随分と動揺してるな?アーニャチャン?」
「はぁ?何言ってんだよキース」
アーニャちゃん!?生まれてからちゃん付けで呼ばれた記憶がほぼ無い私からしたらもう別人だ
「そうね、今のアーニャは間違いなくアーニャちゃんね!」
「だから何だっつーの!?」