第3章 体育祭
つまらない開会式を終え、一年生の学年種目になる。
「行け!白軍!」
私達は必死に応援する。
「お姉ちゃん、応援すると楽しいね!」
無一郞が笑顔でそう言った。あまりの尊さに固まってしまう。
二年生の学年種目も終わり、女子の綱引きになる。
「お姉ちゃん!頑張れ!」
「奏、勝ってくれ……」
叫びながら必死に引っ張ったのだが、結果は三位。悔しい!
応援席に戻ると、無一郞が駆け寄ってくる。
「スゴかったよ、お疲れ」
「お疲れ様……」
義勇もそんな言葉を言ってくれるが、実弥は相変わらず外方を向く。
次は、三年生学級対抗リレーだ。
『ここから実況させてもらいます、放送委員の者です。怪我で出れないので、違う軍ですが、三年三組白軍を応援させてもらいます』
放送委員の人、不憫だなぁ。なんて思ったが、彼はやる気いっぱいの様子。
入場して、それぞれの位置に着く。
『まさかの三組、一走を不死川実弥に持ってきた!強くない?最強クラスの桃軍六組に勝てるのか!?』
ビストルが打たれ、第一走者は走り出す。
『さすが鬼殺隊の風柱!早過ぎるよ!行けー!』