第1章 夏休み
体が重くて目を覚ますと、三人の同い年くらいの男の子が眠っていた。
「……えっ!?」
思い出したのは、大好きなアニメの鬼滅の刃だった。
銀髪の男の子、一つ縛りをした黒髪の男の子、長髪の先端が青がかっている男の子、そんな彼らを見たことがあった気がする。
「うっ……」
三人はゆっくりと目を覚まし、周りを見渡していた。
「ああ!?ここどこだよ!」
早速声を上げたのは銀髪の男の子だった。
「ここは……」
「私の家だけど……何で居るの?」
私をじっと見て、三人は固まった。
「そう言えば、鬼と戦ってたな」
一つ縛りの男の子が言った。
「ということは、僕らは血界術に掛けられたのかな?」
「そういうことかよ、面倒臭ぇ」
血界術?鬼?実によく分からない。
「ああ!?体がちっせぇ!」
「あっ、本当だ」
鬼滅の刃のあの三人なのか確信を持てない。
この髪色だから、そうかもしれないけど……名前を聞いた方が早い。
「あの、お名前は?私は七瀬奏だよ」
「あっ?俺は不死川実弥だ」
「俺は冨岡義勇」
「僕は時透無一郎……」