第21章 ☆Bad END☆ エピローグ ー主人公編ー
あの人に犯され続けた私はいつの間にか気を失って響さんの部屋にいた。
今思えばあの人から引き離してくれたことに感謝しきれない。
もしあのままだったら私はもっと壊れていたと思うから……。
『っ……ここは……』
『ようやく起きたようだな。』
『っ!?……っ誰……』
『……東郷だ。ま、組織の頭ってところだな。』
目を開けたら響さんが居た、それが私たちの出会い……。
響さんも、最初は私のことを無理矢理犯した。
『好きでもない相手に感じることを恥じているのか?』
『っ……だって、憲吾以外にこんな……こんな…ぅぅ…ぅう……!』
『気持ちよくなるのに、恥じる必要などない。それが人間だ。
相手を好きだろうが嫌いだろうが、
気持ちよくなってしまえばそれまで……
ただ相手が上手いだけの話だ。』
あの人に犯されてた時より気持ち良かったのは確かだったけど、
あの時の私の中にはずっと憲吾が居て、本当に苦しかった。
気持ちと身体がついていってなかったことが……
『腰を浮かせるほど気持ちいいか?気持ちいいよな?
その喘ぎ声も身体も全部、オレを求めているんだろ?』
『っちが…こんなのやだよぉ……!///』
『っぁん!それ…きも、ちぃのぉ…///』
『ほぉ……お気に召したなら何より(黒笑)』
『っ!?///』
『ほら……オレの言ったとおりだろ?
どんなに心で抵抗しても、身体は正直に求めるってな……』
この時の響さんは、どんな気持ちだったんだろ……
まだ玩具だって思ってたのかな……
私は変わらず憲吾を好きでいたけど……あの時響さんを受け入れていたら
他の人たちが今ほど悲しむことはなかったのかな……
私、死んだことになってるわけだし……。
「っゆり様……大丈夫ですか?
かなり苦しそうですが……」
「っ伊集院、さん……はい、なんとか……
色んな記憶が頭に入ってきてちょっとパンクしそうです……」
「っ……」
悟はハンカチでゆり額の汗を拭いてやった。
「ありがとうございます……」
(伊集院さんも、最初私たちを連れ去った時は
本当に危険な人だと思ってたけど内部の人には優しい人なんだよね……)
ゆりは少しずつ落ち着きを取り戻しながらも
徐々に記憶をなくす前のことも思い出してきた。