第20章 ☆??ルート☆ Bad END
「っ……」
『罪を犯したとはいえ三船憲吾は罪を犯したことを悔やんでおる。
未熟な子供ゆえの衝動に支配されていておったからな……』
「っじゃあ……他の人よりは罪が軽いってことですか?」
『今二人の魂は賽の河原におる。
……今頃石積みをしている頃であろう。
二人の様子を見ることも可能だが行くか?』
「っゆり達に、逢えるわけでないんですね?」
『そうじゃ、あくまでお主は見守るだけだ。だが魂が地蔵菩薩により
救われればお主と同じ世界に来ることはできる。だが、
一度それを断わり地獄、もしくは輪廻転生を選ぶのであれば
お主と同じ場所には来れぬ。』
「っそんな……!」
(ゆりとはもう会えないってこと……?)
『本来、四十九日を終えれば大抵の魂は輪廻転生を選ぶ。
お主もその選択はできる……だが、
お主は夫の魂がこの世界に来るまで空の街に留まることを選んだ……
選ぶのは親であるお主ではない。』
「っ……」
(それは、そっか……
私に2人をこっちに連れて行く権利は何一つないもんね……)
顔を俯かせる百合、
二度と娘と会えないと思うと胸を締め付けられた。
『……賽の河原に行くか?』
「っ……はい、
一目でもいいから、ゆりに会いたいです……」
『分かった、着いてきなさい。』
「っはい……」
ゆりは神様の後ろについて行く事にした。
賽の河原まで少しの距離があったがすぐに三途の川が見えた。
そこには沢山の人々の魂が三途の川を渡っていた。
「……。」
(そういえば、私も石積みさせられたよなぁ……
まぁお母さん達より先に死んじゃったわけだし……)
ふと百合は自分が死んだ時のことを思い出した。
ちなみに2人は雲に乗って移動しており
三途の川にいる人たちには2人の姿は見えていない。
間もなくしてまだ大人になっていない子供が集っている賽の河原に着いた。
そこにはまだ10にも満たない子もいればゆり達のように
中高生の子達もおりゆりと憲吾は同じ場所に居た。
「っ!
ゆり!憲吾くん!」
(よかった……2人とも一緒に居るんだね……)
2人が一緒に居る、というだけでも百合は嬉しかった。
百合は2人の元に近づいた……。