• テキストサイズ

藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第20章 ☆??ルート☆ Bad END


2人の元に歩み寄っていく百合、
ゆりと憲吾は会話をしながら石積みをしていた。


「本当に石積みなんてあるんだね。
親より先に死んだから……」

「俺もここに居るってことは、俺の親もどっかで生きてんだな……」

「そうみたいだね……私たち、これからどうなるんだろうね。」


「っ……」
(2人とも……)

『当分の間、二人の魂はここに留まる事になる。
少なくとも四十九日までは……
地蔵菩薩は軽罪の者から順に救いの手を差し出す。
恐らくお主の娘のほうが先に来るであろうな……』

「っゆり……」


百合は自分の娘がどのような決断をするのか気掛かりだった。
ゆりだけでも空の街に来てほしいと心の内に願ったが
ゆり自身も自分なりの愛する人を見つけているゆえに
親よりもその人と共に一緒に居ることを選ぶであろうと直感で感じた。

その人が憲吾なのか響なのか、
百合にはまだわかりそうになかったが
一昨日ゆり達とすれ違った時に感じたのは
あの時点でゆりは響を選んでいたと今になって思った。

百合はあの時太輔にゆりはゆりでないと言ったが
本当のところ母の直感的な勘でゆりではないかと感じていたのだ。
だが確信は得られなかったので太輔とキラには言わなかったのだ。


『……まだここに居るつもりか?』

「いえ……戻ります。
この子達も、自分で決めれる歳ですし……」

『……ではお主も居るべき場所に戻りなさい。』

「はい、神様……」


百合は再び神様について行き空の街に戻った。
そして空の上から地上を見守る穏やかな時間、
もしくは長く退屈な時間を百合は過ごすのだった。
百合はゆりの遺品整理をする太輔とキラを眺めていた。


「……。」


太輔とキラちゃんは穏やかな表情を浮かべていた。
今でも2人はゆりが空の街にいると思い込んでいる。
私と一緒に居ると思っている。
多分、他のみんなもそう思ってるんだよね……


「みんなはいいよね、残酷な真実知らなくていいんだからさ……」


あの2人がどんな選択をしても、私は何もすることができない。
太輔が来るまで、何して過ごそうかなぁ……。











_END
/ 1590ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp