第20章 ☆??ルート☆ Bad END
「っ……はい、教えてください。」
(きっと警察の人たちはゆりが生きてたことを公表しないはず、
太輔でもあっても恐らく憲吾くんしか知らされないよね……なら、
みんなの代わりに私が真実を……)
ゆりは意を決して真実を見る事にした。
神様は大きな鏡にゆりと憲吾が心中をした時の映像を映し出した。
2人は翔をはじめとした日本警察に絶望していた、
自分達に帰る場所はないと言い残し2人で最後の言葉を交わすと
拳銃をお互いの心臓に向けそのまま引き金を引いた。
すぐ翔たち2人の元に駆けつけたが2人は間もなくして息を引き取った。
「っ……2人はなんで……
櫻井さん達が助けに来てくれてたのになんで……しかも、
なんで拳銃なんて2人共……」
『更なる真実を知りたいのならば、
さらに遡ればいいだけのこと……納得するまで見ればよい。』
「っ……」
百合はもう少し時間を遡る事にし
2人がなぜこのような答えを出したのか探る事にした。
そして百合は2人がそれぞれ人格さえも変わっていた事に気づいた。
やはり憲吾は人格が変わり裏社会の世界に足を踏み入れたこと、
ゆりも心の底から響を愛し始めていたこと……
記憶を全て取り戻してもなおゆりは組織のリーダーである響に
心惹かれていたことに百合は驚きを隠せなかった。
そしてゆりの最期は憲吾と響、
最終的にはどちらを選んだのかは百合にもわからなかった……。
「っゆり……憲吾くん……」
(2人共、まだまだ子供なのにこんな……
こんな残酷な 運命サダメ だなんて……)
涙を流す百合、お互い心の底から惹かれ合っていた2人の心は
残酷にも周りの大人達に振り回され壊れてしまった事に胸を痛めた。
『……満足したか、』
「っ……神様、2人の魂はどうなるんですか……
ゆりと憲吾くんは、こっちに来れるんですか……」
『それは審判と本人の意思による、が……三船憲吾は
1人の人間を殺めている。娘よりは刑が重くはなるであろう。』
「っそう、ですか……なら、ゆりはどうなんですか?」
『心中もこちらの世界では重罪にあたる……2人がお主と同じ世界に
留まりたいと願うのであればかなりの時間を費やすだろう……』