第20章 ☆??ルート☆ Bad END
空の街に帰った百合、
帰ったその日にゆりの魂がどうなっているのか
気になっていた百合は神殿に着くなり神様に聞いてみた。
「神様、ただいま戻りました。」
『まだ猶予はあったというのに、もうよいのか?』
「はい、2人とお別れはちゃんとできましたから……あの、
ゆりと叶輔はどうなっていますか?
叶輔はゆりが死んだ日に喋らなくなったみたいですけど……」
『叶輔の魂は輪廻転生により既に新しい命へと生まれ変わっておる。』
「っそう、ですか……最期にもう一度会いたかったですけど
それなら仕方ないですね……」
(それならいい家族と出会えてたらいいなぁ……)
『……お主の娘だが、』
「っ……?」
神様は少し眉を顰めた。
ゆりは不安げに首を傾げた。
『娘といえば娘だ……だが、お主が産んだ娘でない。』
「っ!?
っちょ、どういう事ですかそれッ!!」
(私が産んでない……?
なら、死んだのはゆりじゃなかったの?それなら、
憲吾くんが言ってたゆりが死んでないっていうのは本当のこと?)
百合は思わず神様に詰め寄った。
神様はただ百合を見ていた……。
『……。』
「っ……」_ガクッ…
(それなら今頃ゆりは
組織の中で苦しい思いをしてるかもしれないの……?)
その場に膝をつく百合、あまりにも残酷な真実に言葉を失くしたが
さらに残酷な真実を百合は突きつけられる事になるのだった……。
『百合よ、更なる真実をお主に教えねばならぬ……』
「っ……」
膝をついたまま神様を見上げる百合、
神様はその場に片膝をつき百合と視線を合わせた。
『お主の娘、藤ヶ谷ゆりは三船憲吾と共に心中した。
つい数時間前のことだ。』
「っ!?」
目を大きく開く百合、ゆりが生きていたと分かった矢先に
新たな真実を告げられ頭が一瞬にして真っ白になった。
「っ心中……それ、自殺ってことですよね……?
なんで、なんで2人がそんなこと……」
(憲吾くんはゆりの元に辿り着けてたの?
それなら、なぜ自殺なんて……)
『……知りたいか?
2人の身に起きた事を……』
「っ……」