第20章 ☆??ルート☆ Bad END
「憲吾……」
「……。」
圭吾と勇吾は憲吾の後飾り祭壇の前で祈りを捧げた。
これは2人とって新たな朝のルーティンとなっており
圭吾はお祈りをしてから仕事に向かっている。
「……それじゃ勇吾、行ってくるね。」
「あぁ、俺も今日は夜から仕事だから。」
「うん。」
圭吾はマンションを出ていつものように警視庁へ出勤。
複雑な思いを抱きながらも『このまま立ち止まってはいけない』と
自分に言い聞かせ今日も刑事として事件解決に向けて捜査をしていく。
「よし、今日も頑張らないとね。」
太輔side
三船くんの葬儀が終わって数日、三船くんが亡くなったのは
ゆりとそっくりの少女とレストランで会った日の翌日だった。
これは単なる偶然なのか、俺にはそう思えなかった。
今思えば本当にあれはゆり、だったんではないかと思えてきた。
でも俺がその真相を知る術はなくあくまで推測に過ぎない……。
そしてレンに宿っていた百合も奇しくも
その日が空の街に帰る日だった。前日にレストランに行ったのは
最後に百合と思い出を作る為だった。
このレストランは俺と百合が初めて2人で行った店だ。
ゆりとも何度か来たことがあり百合が喋れるうちに
キラや叶輔も連れてきたかった……そこまでまさかゆりそっくりの
少女と会う事になるなんて全く想像もしていなかったが……
_数日前
お店を出た2人は車に乗り込み助手席に座ったキラは
ゆりそっくりの少女の話をした。
『あの子本当にゆりそっくりだったね。』
「っ偶然だろうが、そうだな……百合はどう思った?」
『……確かに、ゆりそっくりだったよね……
でも髪型全然違かったし、ただのそっくりさんじゃないかな?』
『……お母さん、特殊能力で見抜けないの?』
『っそんなもんないよー(苦笑)
でも "母の勘" 的なのはあるよ?……多分だけど笑』
「……その母の勘とやらで何か感じたのか?」
『……どうだろ、ゆりじゃないような気はするなぁ……
もしゆりだったらビビッとくるはずだし。』
「そうか……まぁ、そうだろうな……」
『……。』
太輔は少し百合がおかしいと思ったが追及することはなかった。