第20章 ☆??ルート☆ Bad END
「生憎と、
お前が愛犬だともっていた空には少し手を加えさせてもらっていたんだ。」
「は?」
樹は軽く笑いながら北斗を見た。
「ここに居る宙、東郷響の弟とされた東郷宙はただの人間ではない。
本人は10年前に死んでいる、すなわちここに居る東郷宙はクローン人間。
伊集院は知らなかっただろうが空と宙くんが意思疎通できるよう
こちらで細工をさせてもらった。」
「っ何だって!?
なぜ宙様がCIAなどに協力を!!
宙様は、我々以外と協力関係を結ぶなんてこと!」
「……貴方は実に巧妙なクローン人間を2体作り上げた。
1人目は宙くん、そして2人目は死んだとされるゆりちゃん……
この2人は全くをもって普通の人間と変わりない。
成長だってする……すなわち、これがどう言うことか分かるか?」
「っ……まさか……」
悟は北斗の言ってる意味が何となく理解できた……。
「そう……心を持っている。
心までは科学の力で支配することはできない。
現にDolceのアンドロイドであったあの子達も心を持っていた。
人間に近いクローンなら尚更のことだ。」
「っ……宙様、なぜこのような事……」
「……事故で死んだはずのオレを
兄ちゃんの為に今のオレを作ってくれた伊集院さんには感謝してるよ。
まぁ兄貴なりの気遣いもあって今のオレが居るんだろうけどさ、」
「っ……宙さん、クローン人間だったんですか?」
さすがのゆりも宙がクローンだと知らなかった為
驚きを隠せないまま宙を見た。
「黙っててごめんねゆりちゃん、
でもわざわざ言うことでもなかったし……驚いた?」
「っ……宙さんは、私と接触する前から松村さんと?」
「いや、三船くんと試合をしてた頃は北斗さんと接点はなかったよ。
まぁ樹さんとも顔見知りではあったし組織にも恩は感じてたよ、
だから兄貴の言うことも聞いてた……」
「っ……」
「……オレね?三船くんと初めて試合をした時本当に楽しくてさ!
そんで、ゆりちゃんのことも本当に好きになったりしてさ、
いい加減いつまでも兄貴の言うこと聞くのも嫌だなぁって……
まぁ反抗期ってやつ?笑
だからあわよくばオレがゆりちゃんの彼氏なっちゃおうかなーって
思ったりもしたけどさ……
まさか兄貴が強行突破するとは思わなかったし、」
「っ……」