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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第20章 ☆??ルート☆ Bad END


「っ……何でそんなこと言うの?
私があれから演技してるとでも思ってたの……?
私は、本当に貴方のことが好きだったのにッ!!」

「ゆり……」

「っやっと……やっと貴方のことを本当に好きになれたのにこんな……
こんな終わり方なんてないよッ!!」_ギュッ!

「……。」


響を強く抱きしめるゆり、涙はまだ溢れてきた……。
憲吾は銃を下ろしたまま2人を見下ろしていた。
そんな中樹が憲吾の元に歩み寄りまた耳元で囁いた。


「さぁて、この後はどうする憲ちゃん?
多分ゆりちゃんは伊集院さんの薬で少し
おかしくなってるだけだからさ……とりあえず響さんが息絶えたら、
伊集院さんも連れてここから出よ?」

「……ゆりは、本当に薬のせいなのか?」

「ん?」


憲吾の言葉に首を傾げる樹、憲吾は言葉を続けた。


「ゆりは、本当にアイツのことが……」

「っ……なぁに言ってんの憲ちゃん、
あの人は憲ちゃんからゆりちゃんを奪った張本人だよ?
しかも卑怯な手を使ってさぁ……許すって言うの?
今更そんなこと言っても遅いのに?」

「っ……」
(もしかして俺は……とんでもない事を……)


急に腕の力がなくなるのを感じた憲吾は
持っていた拳銃をその場に落とした。


「憲ちゃん?」

「っ……」

「っ……憲吾……?」


その音に気づいたゆりは響を抱き締めながら後ろを振り返った。
ゆりの目に映った憲吾、
それは今まで自分がした事を後悔してるような悲しげな瞳だった。
同時に憲吾は前の憲吾に戻ったのではないかとも思える姿だった……。


「っゆり……俺……」

「……やっと、分かってくれた?」

「っ……」

「……響さん、」

「っ…?」


ゆりは再び響のほうに顔を戻すと小さくその名前を呼んだ。
響にもう話す力もないのか微かに呼吸をしながらゆりを見上げた。


「……私は天国には、ママと同じ場所には行けません。」

「っ…は……ぉま…なにぃ…って……」

「私も、地獄に行きますから……」_スッ…

「っ…!」


ゆりは響のジャケット裏のホルスターから拳銃を取り出した。


「っゆり……お前まさか……」

「っ……」
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