第20章 ☆??ルート☆ Bad END
_パァンッ!
「っ!」
乾いた銃声の音、その銃弾は……
「響さんッ!!!」
「東郷様ッ!!」
「くッ……」
響の左胸に当たり膝をついていた体をさらに曲げその場に倒れ込んだ。
悟は肩を押さえながら響の元に駆け寄りゆりも何とか憲吾の腕から
すり抜けると響の元に駆け出し響の元に行くと傷口を手で抑えた。
ゆりの手はあっという間に赤く染まった……。
「っ響さんしっかりしてください!!」
「はッ……どうせなら、一発で仕留めてもらいたいものだな……
腕もまだまだのようじゃねぇか三船……」
「っ響さん、喋ったら傷口が……
伊集院さん、響さん助かりますよね……?」
「っ……ここには万全な医療器具はございません……
急所を外れたとはいえこのままにしておけば……」
「っ!?
っそんな嫌だよ響さん!!」
「っ…ゆり……」
「っ……」
響にどちらの腕も動かす力はもうなかった。
だが微かに残った力を動かし右手をゆりの頰に置いた。
その手にはゆりの涙が伝っていった……。
「自分の死際くらいわかる……どうやらオレも、
ここまでのようだな……」
「っそんなこと言わないでよ!!
まだ治療すれb「もういい……」響さんッ!!」
「オレは所詮、犯罪組織のカシラ……どのみち地獄行きだ。
お前とは逆のな……最期にお前の腕で死ねるなら、それでいい……」
「っ……響さん……」_ギュッ…
ゆりは響を胸に抱き少しずつ冷たくなっていく体温を感じた。
そしてゆりも察した、もう響は長くないと……
せめて響の願いを叶えてあげようとした……。
「ゆり……」
「っ響さん……私はこれからどうすればいいの……
私はもう、元の世界には帰れないのに……
私、独りぼっちになっちゃうよ……」
「……一人じゃねぇ、伊集院だってまだ残ってる……それに、
まだお前の中には三船が居るはずだ……」
「っ!っそんなのもう居ないよ!!
だって私が好きだったのは今の憲吾じゃなくて前の憲吾だから……
私が好きなのはひb「そう簡単に、アイツが消えるかよ……」っ……」
「記憶を取り戻してんなら尚更だ……」
「っ……」