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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第5章 ☆Story23☆ 迫り来る恐怖


「っ!?」

「随分焦ってたぜぇ?
やはり、あいつの弱点はお前だな……」

「っ憲吾に……憲吾に一体何するつもりなんですか!?
憲吾は今日、大事な試合なのに……!」

「だからさ!」

「っ!」

「今日はアイツの大事な試合、
これからの成績にだって影響するだろうよ……だが、

今日の試合を棄権すれば結果どころかオリンピックの夢もパァだ!
オリンピックどころか、喧嘩とか問題起こせば
これからの試合に出ることさえもできねぇだろうよ笑」

「っ……なんで、なんで憲吾をそこま_グイッ!…っ!」


班田はゆりの胸ぐらを掴んだ。


「俺はなぁ……
アイツの絶望した死んだような面が見てぇんだよ(嘲笑)」

「っ!!」

「お前も傷つきオリンピックもパァ……さすがの憲吾も、
冷静ではいられねぇだろうなぁ……
現にさっきの反応があれだしなぁ……」

「っ……なんでこんな酷いことを……」


ゆりは涙ぐみながら班田を見た。


「だから言っただろ……
アイツの死んだような顔が見てぇってな……(嘲笑)」

「っ……」


涙ぐみ唇を噛みしめながらも班田を睨むゆり。


「はっ……いい面構えじゃねぇか……
トップアイドルとかと言われてるお前がそんな面するなんてなぁ……
おいっ!」

「っ……!」


班田が声を上げると柄の悪そうな男達が
ゆりの前に数人ほどやってきた。
班田の部下達は皆城国高校の制服を着ているが、
その男達は特に制服のようなものは身につけてはいなかった。
中には腕などに刺青がある者もいた。


「ぃゃ……」


ゆりは思わず肩を震わせた。


「こいつらは俺の知り合いの極道の端くれさ……」

「っ……」
(っ極道って、ヤクザの人たちのこと……?
っなんでそんな人たちがここに……)

「おい班田……本当にいいのか?
こいつ、あの藤ヶ谷ゆりだぜ?」

「はっ!
お前らの好きにすりゃあいいさ……
どうなろうと知っちゃことじゃねぇからなぁ……」

「んじゃ遠慮なく……!」_グイッ!

「い”っ!」


一人の男はゆりの髪を引っ張った。
そして班田は再びゆりのスマホから憲吾に電話をかけ始めた。
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