第20章 ☆??ルート☆ Bad END
「ゆりちゃんの実家があるところです……」
「っそう、何ですか?
っこれは単なる偶然か……?でも、闇雲に車を出すなんてこと……」
圭吾は顎に手を置き可能性を考えた。
「葛木さん……
ゆりちゃんは組織の人間に連れて行かれた可能性が高いんです。
それが組織のボスと言うなら無茶なことはしないはずです。
……彼らはかなりのやり手、ただの偶然だなんて……」
「組織のことは、最近警視庁にも伝えられて
僕は櫻井総監から調査チームに入るよう指示がありました。
っですが、ゆりちゃんまでが関わりがあるとはまだ……」
「っ伝えられていなかったんですか……?」
涼介は怪訝そうに圭吾を見た。
「っはい……
公安部が組織の調査を進めているという話は耳にしてましたが……」
「涼介、以前にも櫻井さんが言っていたが
組織については国全体に関わるものだ。櫻井さん達も、
容易には伝えられない案件なのだっただろう……」
「っそう、ですよね……俺たちにだって、
ゆりちゃん達の身に危険が迫っているっていうにも関わらず
直前で伝えられましたからね……」
「葛木さん達が知らないのも無理はあるまい……葛木さん、
車の行方がわかったということは
ゆりも時期に見つかるということですか?」
「紫鶴警察署に要請を出し既に捜査に向かわせています。
防犯カメラの映像も調べていますから
車自体が見つかるのは時間の問題のはずです。」
「っあとは、ゆりがその場にいる事を望むことしか……」
「っはい……」
「っ……」
「っ……」
(憲吾……ちゃんとゆりちゃんを見つけ出してみせるから、
もうしばらく辛抱してて……)
圭吾は憲吾に目を向けながら瑛二と涼介に話を続けた。
「皆さん、もうしばらくの間辛抱してください。
ゆりちゃんを、必ず見つけ出してみせますから……」
「っお願いします……」
(っゆりちゃん……あの時俺がもっと言葉を選んでいれば
君が逃げ出すことなんてなかったのに……本当にごめんね……
お願いだから、無事でいて……)