第20章 ☆??ルート☆ Bad END
「っ憲吾!?」
「っ……?」
特に憲吾もいると知らなかった圭吾は床に膝をついて
泣いている憲吾に気づくと驚いた様子で憲吾の名前を呼んだ。
憲吾はゆっくりと圭吾がいる方へ顔を向けた。
「っ……圭、吾……」
(何で圭吾が……)
「っ涼介……この葛木さんとは知り合いなのか?」
「っはい……
ゆりちゃんがソウルで逸れた時に保護してくれた刑事さんです。」
「っそうでしたか……その節はゆりが迷惑をかけました。
この度もまたゆりが迷惑をかけてしまい申し訳ありません……」
「っそんなこと!
僕はただ刑事として当然の事をしているまでですから!
っ何で憲吾がここに……」
「ゆりと直接、話をする為に来てくれたんだ……だが、
このような事態になってしまった……」
「っそうだったんですね……憲吾、大丈夫か?」
圭吾は憲吾に歩み寄りしゃがみ込んだ。
「っ俺は……大丈夫だ……」
「っ大丈夫って……お前が泣くなんてよっぽどの事だろ?
大丈夫……絶対にゆりちゃんを見つけてみせるから……」
「っ……頼む……」
「あぁ、俺たちに任せて憲吾……ほら、
こんなところに座ってないでソファーに座って。」
憲吾の肩を持って立ち上がらせた圭吾は
ソファーに座るよう憲吾を誘導した。
「っ……」
(っゆり……一体どこにいるんだよ……)
「……葛木さん、ゆりちゃんがいる場所の目処は?」
「今水神地区の防犯カメラを中心に調べていますが
そのいくつかに黒のコルベットが写っていました。
方角的に、紫鶴地域方面に向かってるように思います。」
「っ紫鶴地域だと……?っ涼介、ここは……」
「っはい……ゆりちゃんの実家があるところです……」