第20章 ☆??ルート☆ Bad END
「っ!」
(っやっぱり、東郷はゆりに接触してて……)
「ゆりが涼介の車以外で帰るとなればタクシーを使うだろう。
だが、ゆりはタクシーではなく別の車を使ったようなんだ……」
「っじゃあやっぱりゆりは、
東郷と接触していたから今までの様子が……?」
「……涼介が言うに、
ゆりは自ら車に乗り込んだ可能性もあると言っていた……」
「っは……?」
(ゆりが自分から……?そんな馬鹿なこと……)
思わず「は?」と漏らしてしまう憲吾、
無理矢理連れて行かれたならまだしもゆり自身が自ら
東郷について行くとは俄かにも信じられなかった。
「涼介とゆりの差は1分ほどもなかったようだ。
もしゆりが嫌がればそれなりに抵抗もするし
連れ去るにしても時間が少し掛かる、その間に涼介が来れば
相手の顔を見られたかもしれない……」
「っまさか……ゆりがそんな……」
「っ俺だって、信じられないさ……だが、
その可能性も十分にあるということだ……。
ゆりに言うに言えない事情があったとすれば尚更だ……」
「っ……」
(っゆり……お前は一体どこにいるんだよ……
頼むから、絶対に無事でいてくれよ……)
「俺はすぐに捜索願を出す。
申し訳ないがもう少し待っていてくれないか?涼介も時期に来る……」
「っはい、俺は大丈夫です……」
(ゆり……)
瑛二は憲吾の肩に手をポンと置くとスマホから警備室に連絡を入れ
そこから警視庁へ連絡がいき直ちに専属チームによる捜査が行われた。
そして涼介が来るまで2人は応接間に残ったまま待機した。
それから10分ほどで涼介が事務所に到着した。
「っ社長!三船くん!」
「っ涼介……今街中の防犯カメラを捜索させている。
ゆりの場所が、早く見つかればいいんだが……」
「っ今は待つしか……っすみません、
俺がもっとしっかりしていればこんなことには……」
「っ仕方あるま「っ本当にすみません……」っ三船くん?」
「っ何で君が頭を下げるんだい!?」
「っ……」
憲吾は涼介に頭を深々と下げ涼介は慌てて憲吾の肩に手を置いた。