第20章 ☆??ルート☆ Bad END
「っ……」
(どうしよ……憲吾に会いたくない一心で
車に乗っちゃったけどこのまま……せっかく宙さんに響さんや組織の
情報を教えてもらって色んな事解決したかったのに……)
「……ま、そんな簡単に答えはでねぇよな。
とりあえず、またあの公園にでも行くか……」
「っ……星の丘公園ですか?」
「とりあえずな。このまま街中走ってるわけにもいかねぇからな。」
響は車を星の丘公園に向けて走らせた。その間ゆりは
ずっと喋らず黙っており心の中で涼介や憲吾に謝っていた。
「っ……」
(涼介さん、ごめんなさい……私と憲吾のことを
そこまで考えてくれているのにあんな態度取っちゃって……
憲吾……本当にごめんね?私あんな酷いこと言ったのに
学校帰りにわざわざ事務所まで来てくれたのに……)
ゆりは思わず涙が溢れてしまい
その涙はゆりの頬を伝っていた……。
「っ……」
「……。」
響はそんなゆりの頭に手を置くとポンポンと頭を優しく叩き
星の丘公園に着くまでずっとゆりの頭に手を置いていた。
そしてゆりを見失った涼介、
GPSでゆりの位置情報を調べたが……
「っ!水神地区でGPSが途切れてる……
ここから走ってでもそれなりの距離だ……まさかゆりちゃん、
タクシーを使って……けど、」
(この場所は寮とは反対……ゆりちゃん、戻らないつもり?)
涼介はふと停まっているタクシーに目を向けたがあることに気づいた。
「っ!
っタクシーは一台も出ていない……
こんなすぐに次のタクシーは来ないだろし何で……っ!!
っまさかゆりちゃん、組織の連中に……!」
タクシーは一台も発進していないと気づいた涼介は
先頭に停まっているタクシー運転手に聞いてみた。
「っすみません!
中学生くらいの女の子を乗せたタクシーってありましたか?」
「いえ、タクシーはここ30分走ってませんよ。」
「っ!?」