第20章 ☆??ルート☆ Bad END
『っそりゃあ、そうですよね……勿論社長も承諾したんですよね?』
「当然だ。俺もゆりから直接、話を聞きたい。
撮影が終わり次第、ゆりと一緒に事務所に応接間まで来てくれ。」
『っ分かりました。終わり次第直ちに向かいます。
……ゆりちゃんが、どう反応するのか分かりませんけど……』
「ゆりは変わらず、別れると言っているのか?」
『っはい……三船くんのことも、三船さんって呼んでて
本当に他人のように話しているんです……。
本当の気持ちを隠してる為なのかどうかは分かりませんけど……』
「わかった……三船くんにもそのことは伝えておく。
仕事中に済まなかったな。」
『いえ……あ、それと社長、宙君のことなんですけど……』
「なんだ?」
『ゆりちゃん、モデルーキーに出たいって言ってて
宙くんとの共演もOKを出しています。』
「っ何だって……?」
「っ……?」
瑛二は思わず憲吾を見ながら返事をした。
『っ昨日あんなことがあったのに信じられませんが、
ゆりちゃんは昨日のこと気にしていないと言っています。
それに、お母さんが出ていた番組だから出たいって……』
「っ母親と同じ番組に出たいと言う気持ちはわかるが、なぜ……」
『っゆりゃん、宙くんを庇うというか……
慕っているような言い振りが増えたんです。
この間まで、嫌そうにしていたのが急にまるで、
三船くんと宙くんが入れ替わったように……』
「っそれも、ゆりに直接聞かないとわからなそうだな……」
『っはい……』
「番組の件は、片桐社長にも話をしてみよう……。
ま、我々としてはゆりを出させるつもりはないが……」
『どうしても同じ番組に出たいからそう言ってるのか、単純に宙くんと
共演したからなのかは本人に聞かないと分かりませんもんね……』
「そうだな……とにかく、仕事が終わり次第頼んだぞ。」
『はい、三船くんにも今しばらく待つよう伝えてください。』
「っわかった……また後で話そう。」
『はい。』
瑛二は電話を切ると再び憲吾に口を開いた。
「仕事が終わり次第、こちらに向かえるそうだ。
今しばらく待ってくれ。」
「はい、ありがとうございます。……っあの、他にも何か問題が?」