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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第19章 ☆Story36☆ 分岐点


「ふぅん……まぁでもこれで振り出しに戻るってことだよね?」

「……私はもう、誰も好きになるつもりはありません。」

「けど……兄貴には延々と抱かれることになるよ?
アイツ欲しいもんなんでも手に入れなきゃ気が済まないタイプだから。」

「っえぇ、そうですね……
それでも私は、あの人を好きになることはないと思います。
だって、誰に何回抱かれてもなぜか私の中には憲吾がいる……
だから私はこれから先、誰も好きになることはないです。」

「それほど三船くんのことが好きなんだね……」

「っ……私が憲吾と別れて、完全に疎遠になれば
あの人だってもう憲吾に目を向ける必要はありません ……」

「結局、三船くんを守る為なんだね……その決断は、」

「っ私と関わったばかりに、
色んなことに巻き込んで迷惑もかけました。
これ以上、憲吾を巻き込みたくないんです……」

「そっかぁ……」

「私、そろそろ行きますね。
涼介さんも外で待ってますから……」


ゆりがソファーから立ち上がり楽屋から出ようとした時
宙に腕を掴まれ止められた。


「っねぇねぇ!」

「っ何ですか……」

「ゆりちゃんって、兄貴のちゃんとした名前知ってないよね?」

「っまぁ……わざわざ聞く必要もないですし最初出会った時に
『東郷』としか名乗ってませんでしたから……何で急に……」

「いやぁ……フルネームくらい知っといたほうがいいでしょ?
兄貴の名前、」

「っ……なんて言う、名前なんですか……」

「響、東郷響っていうのが兄貴の名前!
年齢はもう一人の兄ちゃんと同じ28歳だよ!」

「っご丁寧に年齢までありがとうございます……それにしても、
なんで2人もお兄さんがいるのに呼び方違うんですか?」


ゆりはふと宙がなぜ最のことは『兄ちゃん』、
響のことは『兄貴』と呼び分けているのか気になり聞いてみた。


「そりゃあ、兄貴はヤベー組織のリーダーだぜ?
オレの前に現れたのも割と数年というか最近だし……
逆に兄ちゃんはずっとオレの兄ちゃんだから兄ちゃん!
……それだけの違いだよ?」

「っそうなんですね……」
(それじゃ、宙さんと理事長はほぼほぼ響さんとは関係ないのかな……
でも、理事長のほうはまだわからないよなぁ……)

「……ねぇ、兄貴の情報もっと欲しい?」

「っ!?」
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