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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第19章 ☆Story36☆ 分岐点


「ゆりちゃんとの共演はNGです。」

「っ……マネージャーとして、当然の対応だな……」


栄吉は涼介の言葉に納得するよう俯いた。


「……片桐社長は、
ぜひゆりとも共演させてほしいと望んでいたんだ。
宙くんが、どうしてもと言うのでね……」

「っ……それは、ゆりちゃんのことが好きだからですよね?
ゆりちゃんのお母さん、玉森百合がかつてドラマに
出演するきっかけは藤城柊さんが彼女を希望したから……。
その一番の理由は、玉森百合が好きだったからです。
好きだったから柊さんは彼女との共演を希望した……。

でも宙くんと柊さんでは状況が全く違います。
宙くんは、既にゆりちゃんに手を出した状況ですからね……」


涼介は苦虫を噛み潰したような表情で話した。


「っ宙の件は、本当に済まなかった。
私の監督不足でもある……ゆりちゃんに、
大きな傷を与えてしまったかもしれないんだからな……」

「……今日のゆりちゃんは本当におかしいんです。
北京で偽物にすり替えられた時と同じように……
でもそれはゆりちゃんの本心でもあったんです。
ゆりちゃんに、彼の存在は重く感じていたから……」

「っ涼介……それはどう言うことだ……
なぜゆりが三船くんを……」

「ゆりちゃんは、
北京で組織に誘拐された際に激しく強姦されました。
それだけでも大きな傷です。三船くんに嫌われてしまうかも
しれないという感情も大きかったはずです。ですが彼は
そんなゆりちゃんを優しく包み込み受け入れてた……
そこで2人はより強い絆で結ばれたはずです。」

「っ……」

「っあぁ、そうだな……」

「でもゆりちゃんは、日本に戻ってからもその傷は
癒えていなかったんだと思います。そんな中宙くんが現れて、
宙くんの猛アピールに耐えられず今日のような出来事が起きてしまい
ゆりちゃん自身も自暴自棄のような状態に陥りました。」

「っつまりそれは……
ゆりが一方的にそう感じているだけなのか?」

「……だと、思いますが
彼を重荷に感じることは事実だと思っています。」

「っそれは、どういうことだ……?」
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