第19章 ☆Story36☆ 分岐点
_会議室前
会議室前に着くと明人は扉をノックをし会議室に涼介と共に入った。
「美澤社長、会談中に失礼致します。
至急お伝えしたい事がございます。」
「黒木……それに涼介までどうしたと言うのだ。」
「っ涼介……なぜ君がここに……」
瑛二と栄吉は驚いた様子で2人を見た。
「会談中に大変失礼します。
どうしても伝えなければならない事があって……」
「……お前が来るということは、ゆり絡みか?」
「はい。
あの、片桐社長にも確認したい事があるのですが……」
「何だ、涼介……」
「黒木さんから聞きましたが
今Annieで推したい男子モデルがいると聞きました。
その男子モデルというのは東郷宙くんで間違いありませんか?」
「っあ、あぁ……宙で間違いないが……宙がどうした?」
「やはり、そうですか……」
「涼介、一体何が言いたいんだ?」
「っ涼介……君もこちらに来て座りなさい。
宙とゆりちゃんに関わるもの問題ならば、
有耶無耶にできないからな……」
「……はい、」
涼介は2人の間に入るように座り明人は扉の前に立って3人を見守った。
「では、僕の方から報告させて頂きます。今日ゆりちゃんは
フジテレビで番組の収録があり宙くんも同様に収録が入っていました。」
「そのようだったな……宙が、何かゆりちゃんにしたのか?
彼は少し、ヤンチャな部分があるからな……2人が関わるのであれば
大方宙の方からちょっかいをかけるのは想像がつく。それに、
専属モデルになる前からゆりちゃんの事も話していたからな……」
「っまぁ……そうなりますね。
ゆりちゃんと宙くんは元々ボクシングの試合で初めて会いました。
そこから何度か宙くんとゆりちゃんは接触があって
ゆりちゃんにちょっかいをかけていました……先日は、
ディズニーでのロケ中にキスまでしましたからね……」
「っ!?
宙が、ゆりちゃんにそのようなことを……」
「っ……」
栄吉は涼介の言葉に驚きを隠せずその一方で瑛二は眉間に皺を寄せた。
「宙くんが、ゆりちゃんに好意を持っているのは明白です。
ですが今日……宙くんの楽屋で問題は起きました。」
「「っ……」」