第18章 ☆Story35☆ 揺れ動くココロ
「っ……今日は何の用ですか……私、
この後局内のカフェに行く予定だったんですけど……」
「……今日、東郷宙と何話した。」
「っえ……」
「アイツと、何話した……」
「っ何話したって……ロケ中偶然遭遇して、その後ショップにまで
わざわざ来たと思ったらそのまま告白されて……_ドンッ!‥っ!?」
いきなり畳の上に押し倒されるゆり、東郷は最初会った時と
同じような冷たい目でゆりを見下ろした。
「それだけか?
アイツ、最後にお前の耳元で何か言ってたよな……」
「っ……『兄貴だけいいとこ持っていってずるいし、
オレも結構本気でいくから』って……言ってました……」
「ッチ……あの野郎、勝手なことしやがって……」
「っあの……宙さんってやっぱり……」
「……オレの弟だ。
って言っても "ワケアリ" だけどな……」
「っ訳ありって……」
「今のお前に話すつもりはない。
ま、言っておくがアイツに聞いてもお前が求める答えは出ない。」
「っ……わざわざ、それを言う為だけにここに?」
「まぁそのつもりだったが……アイツ、
勝手なことしやがったからな……」
「っ勝手なことって、まさかキスのことですか……」
「それ以外にあるかよ。
勝手に手を出したんだからな……」
「っまた……私を犯すんですか?ここはテレビ局の楽屋ですよ?
他のスタッフさんやタレントさんだって楽屋の前を通りますから
私が大声でもあげたら……」
「ふっ……安心しろ、誰にもバレねぇようにするからよ。」
「っ!?いy_モガッ!…んん!」
片手でゆりの口元を抑える東郷、そして懐から何やら
テープを取り出すと口も使い手際良くゆりの両手首を縛り付けた。
「んん!?」
(何これ完全に拘束されてる……!)
「次はそのうるせぇ口を閉じねぇとな……」_ビリッ!
「っやm‥んん!!」
同じテープで今度は口に貼られるゆり、
これで大声を上げることはできなくなった……。
「ん!んん!」
「こないだはあまり時間を掛けられなかったからな……
まだマネージャーも戻るまで時間はあるしじっくり味わってやるよ……」
「んんんっ!」
(っいやだ……誰か助けて……!)