第18章 ☆Story35☆ 揺れ動くココロ
そしてゆりと太輔を乗せた車は星の丘公園へ着いた。
「やっぱりここの澄んだ空気はいいなぁ……
最後に来たのは小学生の時だったし……」
(本当は昨日も来たけど……あまりゆっくりはできなかったし……)
「寮からだと、少し遠いからな……それにしても、
なんでここを選んだんだ?」
「そりゃあ……パパとママの思い出の場所だし、
よくパパも昔遊びに連れて来てくれたでしょ?
だから久々に行きたくなって……」
「俺もここ最近は、来ていなかったな……」
(今度、百合も連れて来ようかな……)
2人はとりあえず公園を散歩することにした。
「あ!あの滑り台もよく遊んでたなぁ……」
「お前、小さい時延々と滑ってたことあったよな……」
(1時間も滑り台で遊んでたからな。)←
「そんなことあったっけ?笑」
「あぁ、丸々1時間。」←
「そ、そんなに遊んでたんだ……汗」
_10年前
ゆりは4歳、太輔と一緒に星の丘公園に遊びに来ていた。
ゆりは遊具を見るなり走り出した。
「パパ!公園ゆりたちしかいないよ!貸切だぁ♪」
「おいゆり!そんな走ると転ぶぞ!」
「平気だも〜ん!」
「ったく……(苦笑)」
ゆりは滑り台に一直線、階段を登り滑り台を滑る。
そしてまた階段を登って滑る……。
ゆりはずっとそれを繰り返しさすがの太輔も
10回連続で滑り続けているゆりに声をかけた。
「おいゆり、もう10回は乗ってるぞ?
飽きないのか?」
「ぜんぜ〜んっ♪」
「マジかよ……」←
太輔は子供の好奇心は恐ろしいと思いながら
ベンチに座り延々と滑り台で遊ぶゆりを見守った。
「……おいおいもう30分超えてるぞ……」
(俺このまま座ってんの色んな意味でしんどいんだけど……)
30分過ぎてもゆりは飽きる気配がなく
そして丸々1時間滑り台に時間を費やし
ゆりは「飽きた」と言いながら太輔のところに走ってきた。
「パパ〜!滑り台飽きた!!」
「だろうな。
んじゃ、今日はかえr「今度はブランコで遊ぶ!」……。」←
「パパは背中押して!」_グイッ!
ゆりは太輔を引っ張りブランコの場所まで走り出した。
「っ勘弁しろよ……汗」