第18章 ☆Story35☆ 揺れ動くココロ
そしてパフェも運ばれてきた。
ゆりは一口食べるなり頬を染めた。
「美味しい〜♪」
「確かに美味いな。
クリームも凄く甘いわけじゃないのに自然な甘みがあるし……」
「ねぇねぇ、ママともカフェでデートしたことあるの?」
「何回かはあるかな……ママが初めて雑誌の撮影をした頃に
駅前のカフェで話したのは覚えてるよ。」
「何話したの?」
「あぁ、確か……当時の事務所が恋愛禁止でその話しをするついでに、
宿題もやらされそうになったんだよな……。←
その待ち合わせしたのが駅前のカフェだったんだ。
確かそこで……山田くんと初めて会ったんだっけな……」
「涼介さんと!?」
「あぁ(苦笑)
山田くんも、何か仕事の打ち合わせかなんかできてたみたいでな。
それで早速バレそうになったけどな……」
「でも涼介さんには割と早い段階で気づかれたじゃん笑」
「っまぁな(苦笑)でも、
最初に気づいたのが山田くんで本当に良かったって今でも思ってるよ。
山田くんのおかげで俺はママと別れることもなかった……
山田くんには感謝しきれないよ。お前のことも含めてな。」
小さく微笑む太輔、ゆりも釣られるように笑った。
「私も涼介さんには凄いお世話になってるし感謝もしてるよ!
憲吾と知り合った頃も、色々庇ってくれてたみたいだから……」
「……やっぱり、美澤社長に反対されていたのか?」
「っ反対っていうか……まぁ、丁度その頃キスマイの藤ヶ谷さんや
スターズTVの財前寺さんと噂も出てたから余計に……(苦笑)」
「そんなこともあったな(苦笑)
……それきり藤ヶ谷くんはどうなんだ?」
「どうって、言われても……いつも通りだよ?(苦笑)」
「なんか容易に想像がつく……ゆり、」
「ん?何パパ、急に真面目な顔になって……」
「……ぜっったいソイツは彼氏として連れてくんなよ。」←
真顔でゆりに告げる太輔、ゆりは思わず声を荒げた。
「っえぇぇ!?急になに!?
ってか私はもう憲吾だけだし……!」
「いや、万が一の時だ……」←
「っ私の運命の相手は憲吾だもん……!
っ!……っ多分……」
(そう言われると、ちょっと不安になってきた……
私達はこのまま大丈夫なのかな……)
「っゆり……?」