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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第18章 ☆Story35☆ 揺れ動くココロ


「ゆり……
事務所の人やお父さんにも言えないような事なのか?」

「っ……」

「っゆり……何で悩んでるかまでは聞かない。
けど……悩みはあるんだよな?」


せめてこれくらいなら答えてくれるよな……
ゆりは縦に首を振りようやく反応してくれた。


_コクッ「っ……っ先生ごめんなさい……今は、何も言えません……
でも少しだけ、スッキリしました……ありがとうございます……」

「ゆり……」

「せんs_ぎゅっ…っ!」


俺は無意識にゆりを抱きしめていた。
今のゆりは誰にも言えないほどの苦しみを抱いている。
それを少しでもラクにしてやりたい……


「っ先生……こんな時に抱き枕にしないでくださいよ……っ!」

「今は、無理して言わなくていい……けど、
話す気になったらちゃんと言えよ?
俺は、何があってもゆりの味方だ……守ってみせるから……」


何があってもゆりを守りたい。
ゆりが少しでも助けを求めたら何が何でもすぐ駆けつけたい。

今の俺にとってゆりは他の生徒以上に大事な存在だ。
そう思えてしまうくらいゆりの力になりたいと思った……。


剛太はただゆりを抱きしめていたが
ゆりが突如発した言葉に驚きを隠せなかった。


「っ……仮面、ティーチャー……」

「っ!」
(今ゆり、なんて……)


思わず体が反応してしまったがなんとか堪える剛太、だがゆりが
自身の正体に勘づいてしまっているとは予想だにしていなかった。
剛太はゆっくりとゆりを離しゆりに目を向けてみると
ゆりは涙を流していた。


「っ……」

「っゆり……」


剛太はゆりの涙を指で拭ったが
ゆりは剛太を見つめたまま涙を流し続けていた。


「っ初めて、仮面ティーチャーに助けられた時……
私が上から落とされて助けられて時にとても懐かしい感じがしたんです……
前にも、あんな事があったような気がして……」

「っ……」

「先生……二者面談の時抱きしめてくれたじゃないですか……
あの時に感じた違和感は、それだったんですね……」

「っ……」
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