第18章 ☆Story35☆ 揺れ動くココロ
剛太side
今日は一週間の始まりでもある月曜日、
ゆりは午前中仕事だったらしく昼休み頃に登校してきた。
でもゆりについては一つだけ気がかりがある。
それは昨日の日曜日だった……
_日曜日
時刻は6:30、剛太は目覚まし時計を止めると
背伸びをしながらベッドから起き上がった。
「っんん〜よく寝たぁ……!
今日はせっかくの日曜で休みだしまた星の丘公園でも行って
軽く走ってくるかぁ……」
俺は荒木剛太、26歳!
今年の2学期から美園鈴学園に転任してきたまだまだ若手の先生!
そして学園の生徒を守る仮面ティーチャーとして配属された。
俺が配属されたのは城国高校の班田が三船とその時知り合いだった
ゆりにまで目をつけていたのがきっかけだった。
そのことで櫻井さんから直々に任命をされ
ゆり達が韓国に向かう前日にゆりの誘拐事件が起き
そこで仮面ティーチャーとして初出動したわけだ。
これで大元であるゆりの一件は終わりと思ったが
今はそれ以上に大きな問題ができてしまった……。
「まず起きたらカーテン開けて日光を浴びる!
そしたら顔洗ってさっぱりするぞ〜」
その問題はゆり達が北京にいる時に起きた。
ある組織、今は日本が拠点であることがわかった大きな裏組織……
そこの人物達がゆり達に目をつけ
大胆にも連れ去り事件が北京で2回も起きた。
組織を調査している櫻井さんをはじめお偉いさん達、
そしてそのお偉いさんの指示で動くのが公安警察……そこには
俺の元教え子であるボンこと京本大我も調査に関わっている。
何かとゆりたちのことを気にかけていた俺はボンから
組織の連中がゆり達に目をつけたという情報を得たわけだ。
もしボンがいなければ
俺はその誘拐事件の事さえも知る事ができなかっただろう……
そして俺は櫻井さんに無理を言って
特別にボンと一緒に行動することを条件に俺も北京へ入国し
誘拐されたゆり達の救出に向かったわけだ。
問題はここからだ……。
「ふぅ……やっぱスッキリする〜♪
あとは着替えてメシ食べるか〜」
ゆり達の救出は無事終わった。
これでまたひと段落、解決するはずだったがそれは違った……。