第4章 ☆Story22☆ 空の街、神々の世界
『ありがとう、パパ……
パパのこと、本当に大好きだよ……今は離れ離れで暮らしているけど、
パパに恩返しできるようがんばるね……』
「恩返しだなんて、俺は何もしてねぇよ……
むしろ、俺のほうがお前に支えられてるよ……」
『っパパ……』
「……お前は、俺とってたった一人の娘だ。
ゆり、お前が生まれてきてくれて、
俺は本当に嬉しいって思ってるだ……」
叶輔も生まれてきていたら、もっと嬉しかっただろうな……
「お前が、俺を支えてくれてるんだ……
ママが死んだ後、俺を支えてくれたのは……」
『パパ……』
「俺も正直、ママがいなくて寂しいよ……お前と同じように、
会いたいって、何度も思ってる……」
今もそうだ。
百合に会いたい……もう一度……
もし、もう一度会えて次が本当の別れだったら……伝えたい。
俺はもう大丈夫だ。
寂しくなる時もあるかもしれないけど、
お前は俺たちを見守ってくれている……
ゆりだって、こうして俺の傍に居るんだ。
だから、俺はもう大丈夫だって……そして、
『やっぱり、
パパにとってママは初めて愛した人だったんだよね?(微笑)』
「あぁ……俺の初恋は、ママじゃなかったけど……
本当に心から愛せた女性は、お前のママしかいねぇよ……」
_愛してる。
「今でも、愛してる……。」
死ぬ間際にも言ったが、もう一度言いたい。
お前を愛してるって……それ以上に、ゆりも愛してるって……
叶輔だって会うことはないかもしれないけど、
俺の息子に変わりはないんだって、
伝えたい……
もし、もしも叶輔と話す機会があるのなら、ちゃんと伝えたい……。
『……パパ、なんか夏休み前とちょっと変わったね……気のせい?』
「フッ……さぁな……そうかもしれねぇし、
そうじゃないかもしれないし……」
『……変なの。』
「笑笑
とにかく、いろいろ大変かもしれないけど……頑張れよ。
俺は、いつだってお前の味方だ。
何かあったら、ちゃんと連絡しろよ……」
『うん……ありがとねパパ(微笑)』
「……(微笑)
それじゃ、おやすみ……」
『うん、おやすみパパ(微笑)』