第17章 ☆Story34☆ 代替試合
「っゆりちゃん……急に大胆になってどうしたの!?」
(完全にママそっくりじゃん……汗)
涼介は母・百合と重ねながらゆりを見るのだった。
そしてアリーナから徐々に人は減っていき憲吾を含む選手勢は
控え室に戻っていった。
『……ゆり、何で東郷宙にもキスしたの?
するなら三船憲吾だけでいいじゃん。』
「っ気が変わっただけだよ(苦笑)
試合が凄く良くて……2人ともカッコよかったから、さ……
ほっぺにキスするくらいだったらやっぱり大丈夫かなーって……」
(東郷さんからの命令でしたなんて、言えないよ……)
『……やっぱりゆり変。
さっき出て行ってからずっと……』
「っそんなことないってば……!」
『……。』
(キラちゃんの言う通り、ゆりちゃんさっきから変だよ。
憲吾くんにキスするのはわかる、最近のバカップルぶりは凄いし。
けど東郷くんにまでキスする意味は全然わからない……
ゆりちゃん、何か隠し事もしてるっぽいし寮に帰ったら
問い詰めないとじゃん……)
ゆりがキラと話してる中、
瑛二も大和と憲吾達のことについて話していた。
「大和、2人の実力は君から見てどうだった?」
「大会の優勝者、準優勝者にあそこまで健闘できれば文句はない。
もちろん欠点や修復する点は幾つもあるが2人とも優良な選手だ。
成長次第では1年生のうちから活躍できるだろう。」
「そうか……その言葉を君からも聞けて嬉しいよ。
是非とも三船くんと内山くんには推薦を取ってもらいたいものだ……」
「東郷理事長も2人を推薦すると言っているしほぼ決まりだろう。
……今後とも、あの2人を気にかけていくのか?」
「ゆりの親しい友人だからな……ゆり達の家族と同様に、
贔屓にしたいとは思っているよ。」
「お前にも気に入れられた2人の未来は安泰だな。」
「かもしれないな笑
さて……ゆり、涼介、」
瑛二はゆり達の方に目を向け声をかけた。
「「はい?」」
「帰る前にまた、三船くん達の控え室に行こうじゃないか。」
「お!いいですねそれ!」
「私も行きたいです!」