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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第17章 ☆Story34☆ 代替試合


『でも一人で行かせるの心配。私も行く。』

「すぐ戻るから大丈夫だよ?
お手洗いもここから近いし……」
(キラちゃんは元々、組織で作られたアンドロイド……
もし本当にあの人が居たらまたキラちゃんが悪用される可能性がある……)

『……。』


キラは納得していないようで眉を顰めていた。


「っごめん……すぐ戻るから……」


ゆりは駆け足でアリーナの出入り口に向かった。
その様子はゆり達と対極の場所にいる憲吾の目にも映っていた。


「っゆり……?」
(急に席を立ってどうしたんだ?
心なしか、浮かない顔してるような……)

「三船、急に向こうを見てどうした?」

「っすみません何でも……」
(ゆり一人で行かせてるしただのトイレか何かか?
そこまで、気に留めることはねぇか……)


憲吾はゆりの行き先が少し気になったが
ただトイレとかに行くだけだろうと思い再び視線をリングに向けた。
試合の状況としては若干聡が優位に立っていたが吾郎もそれに
喰らいつき接戦を繰り広げていた。


「吾郎の奴、ゆりからお土産もらってから
尋常じゃないくらいの集中力だな……」
(あの諸星相手にあそこまで喰らいつけるなんて……)


憲吾はポケットにしまっているブレスレットをぎゅっと握りしめた。


「俺も……負けてられないよな……」











そしてアリーナを抜け出したゆり、ゆりは辺りを見渡した。


「っやっぱり……私の気のせいだったかな……
ちょっと、一周してみようかな……」


アリーナを出た先には特に誰もおらずゆりはもう少し
歩くことにしてみた。ゆりが再び歩き出そうとした時、
聞き覚えのある声が背後から聞こえてきた。


「よぉ……久しぶりだな、ゆり。」

「っ!?」


ゆりは勢いよく後ろを振り返った。
そしてその先には先程の男がニヤリと口角を上げながら立っていた。


「っいつの間に……」
(全然気配を感じなかった……)

「マネージャーも子守りロボットも付けねぇで抜け出すとは、
良い度胸してるじゃねぇか……」

「っ……
































東郷さん……」
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