第17章 ☆Story34☆ 代替試合
「はい、元々はそのアンドロイドなんですよ。
でも今はサポートAIに特化したアンドロイドに改造されて
今はキラとして私と一緒に暮らしてます。」
「っマジで!?」
「……。」
(話では聞いてたがまさかあの時のアンドロイドが……)
憲吾も少し目をパチクリさせながらキラに目を向けた。
「2人共びっくりしてるね笑
あ、そろそろ準備しなくて大丈夫?試合は10時からだよね?」
「っもうそんな時間か……憲吾、いよいよだな。」
「あぁ、そうだな……。」
「それじゃ、私たちはそろそろ体育館の方に向かおうとしよう。
2人とも、健闘を祈るよ。」
「「はいっ」」
こうしてゆり達は一時退室しアリーナへ向かった。
ゆり達が出ていき再び3人となった憲吾達。
「……絶対に、勝ってみせる。」
憲吾はブレスレットを外しパーカーのポケットに入れた。
吾郎もゆりから貰った人形に願掛けをし吾郎もポケットに忍ばせた。
「ゆりちゃんの期待に応えるために、
ぜーったい勝ってやるからなっ」
「三船、内山……準備は大丈夫だな?」
「もちろんっすよ!先陣、切ってきますよ!」
「はい、いつでも大丈夫です。」
「よし!俺たちも体育館に向かうぞ。」
「「はいっ」」
先にアリーナに着いたゆり達、
明人の元には理事長と思われる男性や瑛二の知り合いであろう
日本ボクシング協会の男性がいた。
「社長、あの人がこの大学の理事長なんですか?
随分お若い方ですね……」
(まだ設立して浅いしいいとこ30代くらいかな?
でも全然20代っぽいけど……)
「あぁ、彼は東郷 最カナメ さんだ。
確か年齢は28と聞いたな……去年に父君から引き継いだようだぞ。」
「っ東郷って……!
確か、ゆりちゃんに目をつけてる組織のボスも同じ……」
「っ……!」
(まさか……あの東郷さんと兄弟か何かだったり?
っでも、東郷って苗字も特別珍しくもないし考えすぎかな……)
「俺も確かにそう思った。
だが決して珍しい苗字ではないからな……
あの事件からまだ日もなっていないから過敏に反応したんだろう……」
「っ……」
『……ゆり、大丈夫?』
キラは少し顔色を悪くしたゆりを心配そうに見た。
「っ大丈夫だよキラちゃん(苦笑)」