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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第4章 ☆Story22☆ 空の街、神々の世界


「……神様というのは、本当に気まぐれなんですね……
欲に溢れた人間を快く思っていないくせに、
豊かさを与えて……時には覇気とか、恐ろしい力も与えて……」

『退屈な世界は、この世界だけでいい。
お主の周りの人間たちを観察するのも、悪くない……』


神様は百合を抱きしめたまま現世の世界が見れるという
大きな鏡である2人の人物の様子を見ていた。
百合は少し気になるようで視線を鏡のほうに向けた。


「……っ……ゆり、憲吾くん……」















ゆりside


「さて、シャワー浴びてさっぱりしたし夕飯の支度でもしよ……」

『僕も手伝うよ!』


ルームウェアに着替えたゆりは夕食の準備をすべくキッチンに向かう。
リビングのソファーにいたユウは小走りでゆりについてきた。


「えぇ……珍しい笑」

『僕だってやるときはやるんだから!』








『叶輔のほうは、完全に現世に想いを留めておるな……』

「そりゃあ、叶輔にとってゆりは大切な兄妹で、友達なんです。
そんなゆりと、ずっと一緒にいるんだから当然ですよ……。
……憲吾くん、」
(憲吾くんは、きっとゆりの心の支えになってくれて……
守ってくれるよね……太輔の代わりに、
私や叶輔がこっちの世界に戻った後、ゆりを……)






憲吾side


「ゆり……本当に来るつもりなのか……」


憲吾は休憩の合間、
ゆりとやりとりをしているLINEのトーク画面を見返していた。


「こりゃあ明日の試合は優勝しねぇとなぁ笑」


憲吾の背後からひょっこり現れた吾郎は
LINEのトーク画面を見ながらにやけていた。


「っるっせぇな……」


憲吾は照れ臭そうにしながらスマホの画面を切った。


「……言われなくたって、俺の頭にはそれしかない。
また準優勝とか、中途半端な結果には終わらしたくはない……」

「……ゆりぴーにかっこいいとこも見せたいしなー?笑」

「っ……睨」

「顔を真っ赤にしながら睨んできても、ちっとも怖くねぇから笑」

「っ……」


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