第16章 ☆Story33☆ 喜びの再会
「……あれ、ゆりはないの?」
_ビクッ「っ!?ぇ、えっとぉ……じゃあとりあえずお菓子あげます。」
ゆりは余ったお菓子を剛太に渡した。
剛太はお菓子を貰うなりゆりの頭を撫でた。
「ありがとなゆりっ!」_なでなで
「っお菓子あげたくらいで頭撫でないでくださいよ……!」
「笑笑
さーて、そろそろHR始めっかー!
みんな席着いてー!」
ゆりの頭を撫で終えると剛太は生徒たちに号令をかけた。
それからHRが始まり出席確認などをしていく。
HRが終わり剛太が教室を出て行こうとした時ゆりは駆け足で
剛太の元に駆け寄った。
「っ荒木先生……!」
「お、どしたゆり?」
「っあの昼休み……」
ゆりは少しつま先を伸ばし他の生徒に聞こえないよう耳打ちをした。
「???」
「荒木先生のお土産、ホントは別に買ってて……
昼休みにまた図書室でお話ししてもいいですか?」
「……おう!わかった!昼休みな?」
「っはい……急にすみません……」
「いいっていいって笑
んじゃ昼休みな!」
なんとか約束を取り付けたゆりは自分の席に戻り
1時間目の授業の準備をした。
こうして何事もなく4時間目まで終わりお昼休みに入った。
ゆりは通学カバンを持ち図書室に向かった。
_図書室
ゆりは以前剛太と話した時と同じ場所に向かった。
その場所にはすでに剛太が来ておりゆりに気づくと手を振った。
「あ、ゆり!早かったな。
てっきりお昼食べてから来るのかと思った笑」
「っ誘ったのは私ですから!先生だってお昼休憩あるし……
あ、これがお土産でパンダの厄除け人形ストラップです。」
パンダのストラップは鈴も一緒についていた。
「おおっ!
中国といえばパンダだもんなー笑
ありがとなゆりっ、大事にする!」
「喜んでもらえたなら嬉しいです……あと……」
「……?」
ゆりはカバンから剛太からもらった防犯ブザーを取り出した。
「あ、それって俺がゆり達に渡した……」
「はい……実はソウルにいた時この防犯ブザーが役立ったんですよ。
それまでは恥ずかしかったんですけど(苦笑)」
「なんだよそれ笑」