第16章 ☆Story33☆ 喜びの再会
そして観客席はほぼ満席になり
いよいよ北京での最終公演が始まろうとしていた。
裕太はいつもの如くフル装備で待機、ファンサうちわも用意している。
『……』
(いつ見てもお兄ちゃんの格好凄いなぁ……まあ私も普通に生きてたら
フル装備でファンサうちわも手作りで作るもんね!☆
てか太輔は何もやってないの味気なさ過ぎじゃ無い?)←
「そろそろ始まるな。
それにしても、昨日のライブは生中継をはじめ
どんな感じだったんだろうな……」
「なんかSNS見てみたら最初から最後まで大好評だったらしいよ。
まぁさすがに生中継最初はめっちゃ戸惑った人多いみたいだけど。」
裕太はSNSをチェックしていたらしく太輔に昨日の様子を話した。
「そりゃあ同じ顔の人物が
急に現れたらびっくりするよな……(苦笑)
てか、ゆり達のアンドロイドはどうなったんだ?」
「そういえば特に櫻井さんから聞かされてないね!
あ、でもあれじゃない?日本帰ったら事件についての説明会あるじゃん。
そこで言われるんじゃない?」
「確かにそうかもな……
ゆり達にも話聞くって言ってたな……」
太輔達はまだ詳しく事件のことは聞いておらず後日にゆり達に
事情聴取をした上での説明会が開かれる事になっている。
ちなみに昨日の生中継からの映像は涼介の提案で後々渡される。
そして以前メンバーが家族に向けてのメッセージ?を送った映像も
一緒に入っている。この事はまだ太輔達は知らず帰るタイミングで
涼介が渡す事になっている。
2人が話しているといよいよライブがスタート。
ゆり達がメインステージへローラースケートで登場した。
『みんな〜!!今日は来てくれてありがとう!!
北京公演2日目、盛り上がっていくよー!!!』
「いえーいっ!!
ゆり〜!!こっち見て〜♪」
裕太はペンライトとうちわを掲げ完全にファンモード、太輔は両手が
百合と叶輔で塞がっているのでゆりをそのまま見守った。
「……。」
(昨日まで怖い思いしてたはずなのに、あそこまでこなすなんて
すげぇよ……やっぱり、三船くんの存在が大きいんだろうな。)