第16章 ☆Story33☆ 喜びの再会
憲吾が着替えを終える頃にはゆりは
部屋着のままソファーに座ってユウとレンを抱っこしてた。
「……。」
(もう少しで憲吾が帰っちゃう……)
『『……』』
((めちゃわかりやすく寂しい顔してるなぁ……))
「ゆり……」
「っ憲吾……」
憲吾はゆりの隣に座りゆりは憲吾を見上げる。
「……。」
「っもう少しでお別れだね……
今度は、いつ会えるかな……」
「さあな……お前だって、
これからまた忙しくなるだろうし……」
「「……。」」
『『……』』
((空気が重い……汗))
お互い黙ってしまう2人だが
ゆりは憲吾の袖を掴みながら寄り添った。
「っゆり……」
「櫻井さんが来るまで、こうしててもいい?」
「……あぁ、」_ぎゅっ…
「っ……」
憲吾はゆりを抱き寄せながら頭に顔を乗せた。
「……今日のライブ、頑張れよ。」
「うん……憲吾も、練習がんばってね?
応援行けたら行くから……」
「ありがとな……」
「「……。」」
((まだ離れたくない……))
お互い気持ちは一緒の2人、
叶輔と百合は動きたいのを我慢し心の中でツッコんだ。
『『……』』
((超ラブラブやんっ!))
こうして時間もあっという間に7時になり部屋にノックの音が響き
扉の先からは優吾の声が聞こえてきた。
_コンコン
「2人とも起きてる?櫻井さんがきたよ。」
「来たみたいだな……」
「っ……はーい!
……行こっか、憲吾……」
「そうだな……」
2人はソファーから立ち上がり扉に向かった。
そしてゆりが扉を開けると翔と潤の姿があった。
「2人とも、おはようございます。
昨日はよく寝れましたか?」
「はい、おかげさまで……それじゃゆり、また日本で……
今度は、いつ会えるかわかんねぇけど落ち着いたら
電話でもLINEでも大丈夫だから……」
「っうん……」
ゆりは寂しさのあまり下に俯いた。
「「……。」」
((遠距離恋愛中のカップル感ハンパねぇ……))
優吾とジェシーは2人の様子を見て思わずツッコむのだった。
憲吾は俯くゆりの頭に手を置いた。
「っ……!」
「っんな顔すんなよゆり……」