第16章 ☆Story33☆ 喜びの再会
ゆりと憲吾が眠りにつき小さい声で会話をする叶輔と百合、
2人はベッドの方に体を向けた。
『いやぁ……パパには何て報告しようかね……』
『いや報告すんの?汗
絶対黙ってた方がいいと思うけど……』
『だってパパって弄りがいあるでしょ?←
どんな反応するかは気になる笑』
『母さんってば相変わらずなんだから……てかゆりちゃん、
憲吾くん相手には結構積極的だよね。』
(今日も凄い母さんっぽかったし……)
『いやぁ……将来が楽しみな2人だわ笑』
『だねぇ笑』
しばらく談笑すると2人も眠りにつく事にした。
そして夜も明け時刻は6:00、憲吾は目を覚ました。
「っ……ん…朝か……」
目を開けた先にはまだ眠っているゆりの姿、
憲吾に身を寄せながら寝息を立てていた。
「スゥ…スゥ…スゥ……」
「……。」
憲吾はゆりの頭を撫でながら自身のスマホを手に取り時間を確認。
時間を確認すると再びゆりに目を向けた。
「6時か……そろそろ起きねぇとな……」
(ゆり……)
憲吾は名残惜しいと思いながらもベッドから体を起こした。
すると隣からモゾっと動くのがわかった。
「っ憲吾……?」
「っ悪りぃ……起こしたか?」
「ううん、大丈夫……」
ゆりも目が覚めたようで憲吾を見上げてた。
その目は憲吾と同じように名残惜しそうだった。
「ねぇ……何時頃出るの?」
「7時には、ここを出る。
櫻井さんからも連絡きてた……ここまで来るって、」
「っそっか……」_ギュッ…
「っゆり……」
ゆりは憲吾の裾をギュッと掴んだ。
それはまだ離れたくないという意思表示だった。
憲吾はもう一度横になるとゆりを抱きしめる。
ゆりはすぐに顔を埋め憲吾の背中に腕をまわし抱きしめた。
「もう少しだけ……一緒にいて……」
「あぁ……」
迎えの時間までまだ少しう余裕があったので
憲吾は時間を許す限りゆりと一緒の時間を過ごした。
そして時刻は6:35、憲吾は着替えるためにベッドを離れた。
「……。」
(もう少しで櫻井さん達が来る……
このまま、時間が止まればいいのに……)