第16章 ☆Story33☆ 喜びの再会
「そこまでして……」
「っ…憲吾……お願い……私を、憲吾だけのモノにして……!」
「っ……ゆり、
俺はまだお前と最後までしたいとは思っていない。」
「っ!?
っなんで……やっぱり、私が汚れてるk「っ違う!!」っ!」
「っ俺は、抱くとかそんなでゆりを縛り付けたくない……
それだけで自分のモノにしたいだなんて思わない……ただ、
お前を大事にしたいんだ……心だけじゃなくて身体も……」
「っ……」
「それに、俺らはまだ学生だ。お互いに夢を叶える為にも今は……
っだから今は、お前を最後まで抱くことはできない……」
「っ憲吾……」
『っ……』
(憲吾くん、それほどにゆりを大切に想ってくれているんだね……
ゆり、ゆりは本当に幸せ者だよ……微笑)
ゆりは顔を俯かせる。憲吾の気持ちは痛いほど伝わってきたが
やはり身体中の跡だけはどうしても気になってしまった。
憲吾はその心境に気付き自分のポケットにハンカチがあることに気づいた。
そのハンカチをポケットから出すとそれをゆりに差し出した。
「っゆり……」
「っ憲吾……?これ……」
ゆりはキョトンとしながら憲吾を見上げた。
「今俺がお前に手を出したら途中で止めることはできない。
けどお前がそこまでしてその傷跡を消したいって言うなら、
俺はお前の願いを叶えたい……」
「っ憲吾……」
「だから、これで俺の手を縛って欲しい……ゆりに、
手を出さないようにする為に……」
「っ……」
ゆりは起き上がると
憲吾からハンカチを受け取り再び憲吾を見上げ涙を流した。
「ありがとう憲吾……私の、わがまま聞いてくれて……
憲吾は…っホント優しすぎるよ……!」
「俺はただ、ゆりを悲しませたくないだけだ。
今日までみたいに、辛い思いはもうしてほしくないから……」
「っ憲吾……」
憲吾の優しさに触れたゆり、憲吾は両手を後ろに回し
ゆりは受け取ったハンカチで両手首を縛った。
「っ……これで、大丈夫かな?」
「あぁ、ありがとう……」
「っえっと……ソファーじゃ少し狭いからベッドいこ?」
(さすがにユウの目の前ではまずいよね……)
「っ……あぁ、」