第16章 ☆Story33☆ 喜びの再会
「っ……そんなことも、あったな……
俺もあの時選んでくれてありがと……」
「えへへ♪
また一緒に買い物行けたら一緒に選ぼっ!」
「っ……そう、だな……」
(っやべ……伯父さんの視線がさらに痛い……)←
「ムスッ……睨」
「っ裕太くん……いい加減そろそろ落ち着けよ(汗)」
(てか、人のこと言えた義理じゃないか……俺の方がマシとはいえ……)
憲吾と話すのも少し慣れてきた太輔、
まだ少し緊張気味の憲吾に話しかけてみることにした。
「……三船くん、」
「っは、はい……」
(なんだろ急に……)
「あの時のお礼、大分言うの遅くなったけどありがとな。
大事な試合あったのにゆりのこと助けようとしてくれて……」
「っいえそんな……元々、
俺が班田と連んでいたばかりに起きた事件です。
それくらい……」
「それくらい、ゆりが大切だったんだろ?
本当にありがとうな……今回の件も……」
「っいえ……」
(っこの親子……急に人褒めるとこなんとかならねぇのかよ……)←
温度差についていけない憲吾、だがゆりの父である太輔から
そんな言葉を貰えたのは純粋に嬉しかった。
「これからも、ゆりの事よろしくな三船くん……」
「っ……はい、」
「……(微笑)」
ゆりは微笑ましそうに2人を見た。
そして穏やかな時間を過ごし時刻は22時を回ろうとしていた。
裕志は時計を見ながらゆりと憲吾に声をかけた。
「2人とも、そろそろ2人だけの時間を楽しんだらどうだ?
憲吾くんはもう明日断つんだろ?」
「っえっと、はい……」
「なら、ゆりちゃんと二人きりの時間を楽しみなさい(微笑)
2人がこうして会えることは少ないんだろ?」
「っおじいちゃん……ありがとう、気を遣ってくれて……(微笑)
それに、パパ達は明日もいるんだもんね?」
「あぁ、ライブを見終わった後も1泊して明後日の午前中に帰る予定だ。
俺らと居れる時間は全然あるし、気を使わなくていいぞ?」
(一応百合も連れて行ってもらうか……)←
「ありがとうパパ、明日はいいライブにするから楽しみにしててね!」
「楽しみにしてる。それと……」