第16章 ☆Story33☆ 喜びの再会
「せっかくだったら自撮り棒でも撮ってみたらどう?
いろんな組み合わせや角度で撮ってみなよ。」
ジェシーはゆりに写真を見せながら他の撮り方も提案した。
「ですね!
せっかくユウとレンもいるんだからもっと色々撮りたいなぁ……」
「……俺もか?」←
(もう左2人の空気に耐えられないんだが……)
「うんっ
だってこうしてみんなと会えることなんて滅多にないし
憲吾もいるなら尚更だよ!」
「っ……汗」
憲吾はしばらく気まずい思いをしながら写真撮影に付き合うのだった。
こうして写真撮影も終わりようやく緊張から解放された憲吾は
残っていたお茶を飲んだ。
「っふぅ……」
「結構緊張してた?
っごめんね?無理に付き合わせちゃって……」
「いや……お前の家族のこと色々知れてよかったよ……」
(伯父さんが超絶過保護なのと
お父さんが思った以上に親馬鹿なのはよくわかった……)←
「そう言ってくれてありがとう……やっぱり、憲吾は優しいね(微笑)」
「っ別に俺は……」
「照れてる笑」
「っ……」
憲吾は恥ずかしそうに目線を逸らした。孫とその彼氏の
微笑ましい様子に笑みを浮かべ浮かべる裕志と有希子、
太輔は叶輔と百合を抱っこしながら複雑な思いで見つめ
裕太は案の定怖い顔で憲吾を見ていた。
「「良きかな良きかな♪」」←
「……。」
(百合、叶輔……俺はまだまだらしいな……
俺はまだ三船くんを完全に認められない。)←
「うぅぅ……睨」←
『『……。』』
((この親バカ&おじバカめっ!!))←
百合と叶輔は思わず心の中でツッコむのだった。
そして有希子や裕志を中心に観光の思い出を話し
ゆりは写真を見ながら楽しそうに話を聞いていた。
憲吾も徐々に緊張がほぐれていき裕太以外とはなんとか打ち解けた。←
「私も明日のライブ落ちついたら観光行きたいなぁ……
てかおじさん、お土産嬉しいけどさすがに服は買いすぎだよ(苦笑)」
「だってどれもゆりに似合いそうだったんだもん!」
「……憲吾、この中だったらどれが一番似合いそうかな?」
「え゛……えっと……このワンピースとか?」
(だから俺に振んなよ……汗)←
「そう言えば憲吾、
私の服選んでくれた時もワンピース選んでくれたよね!」
「っ……」