第16章 ☆Story33☆ 喜びの再会
「ゆりちゃん!皆さん!」
「涼介さん!」
(もしかして、憲吾来たのかな……)
「山田くん、どうしたんだ?」
太輔は首を傾げながら涼介を見た。
「ゆりちゃんはもう察してると思うんだけど、
皆さんだけちょっと別室にきてもらえますか?」
「っ!」
(やっぱり憲吾だ!!)
「「……?」」
ゆりは嬉しさのあまりぱあっと顔を輝かせ
他の4人は首を傾げた。
「山田くん、何で俺たちだけ……てか、
ゆりめっちゃ笑顔だけどどうした(苦笑)」
「それは部屋に来てからのお楽しみです!」
「「……?」」
((一体何なんだ……汗))
太輔達は話についていけないまま涼介の後に続いた。
ちなみに他の家族はそのことに気づいていない。
そしてとある部屋に着いたゆりたち、
涼介が扉を開ければ翔と潤、そして昨日と同じように
変装している憲吾の3人に加え瑛二とSPの4人がいた。
「社長、ゆりちゃん達をお連れしました。」
「ご苦労だったな涼介。
皆さん、突然お呼び出しをして申し訳ありません。」
「っいえ……あの、何で櫻井さん達が……」
(っ櫻井さんの隣にいる若い男……どこかで見たことあるような……)
太輔は変装している憲吾に違和感を覚え視線を向けていた。
そんな中ゆりはクスクスと憲吾を見た。
「ふふ……憲吾、
もうみんな集まったし帽子とサングラス取っていいんじゃないかな?」
「っ!?」
(っ憲吾って……っ三船くん!?
何でここにいるんだ!?)
『『っ!?』』
((何で憲吾くんがいるの!?))
「「……どちら様?」」
ゆりの言葉に驚きを隠せない太輔に加え叶輔と百合、
裕太達玉森家の3人は憲吾を知らないためポカーンとさせていた。
そんな中憲吾が帽子とサングラスを取りゆり達を見た。
ゆりは憲吾の元に駆け寄った。
「っ憲吾!さっきぶりだね……」
「あぁ、そうだな……」
2人は数時間ぶりの再会を果たし見つめ合った。
そして完全に取り残されている太輔達はポカンとしていた。
「っ…さ、櫻井さん……一体何がどうなっているのか説明を……汗」
太輔は翔に説明を求め翔は微笑みながら頷いた。
「えぇ、もちろんそのつもりです。」