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藤ヶ谷パパの娘は人気アイドル!−Season2−

第3章 ☆Story21☆ 動くそれぞれの歯車


『……太輔、』


今まで俺と目線を合わせなかったゆりが
顔を見上げ目線を合わせてきた。


「あぁ……」

『……今太輔が言ったように、
コンタクトを取っているところは誰にも見られちゃ駄目だったの……』

「……もしかして、それも神様ってやつが……」

『……。』


百合は再び視線をずらした。


「百合……」


一体、神様とやらはどんな存在なのだろうか……
仏のような存在なのか、
俺たち人間と同じように男か女の姿をしているのか……
百合は何度も神様に会ってるぽいけど……


『もう神様にはばれてるし……太輔にもバレちゃったから、話すね……
どのみち、次帰った時にお叱り受けると思うから……』

「……あぁ、」

『……あのね?
私がさっき話していた子は……きょうすけ。』

「……。」

『ゆりと、
双子の兄妹で生まれてくるはずだった生命イノチだったの。』

「っ!?」

『つまり、私たちの息子……もうひとりの子供なの……』

「っ……どういう、ことだよ……」



百合のお腹に赤ん坊ができたと判明した時は
ゆり一人だけのはずだ……


『私のお腹に宿ったのは、確かにゆりだけだった……
でも、きょうすけも生まれる生命だったかもしれなかったの。
ほら、赤ちゃんができるのはすごい奇跡だっていうでしょ?
3億分に1つとか……
ゆりは、その3億分の1で生まれた……』



「っ……じゃあ、そのきょうすけっていう子供は……」



『……生憎、奇跡の子ではなかった……
でも、神様がその一部からきょうすけになる生命を取り出して……
ゆりの持っている、
お兄ちゃんがプレゼントしてくれたユウにその生命を宿らせたの。
私がこのぬいぐるみ・レンに宿っているように……』

「っ……ゆりは、そのきょうすけが兄妹だってことは……」

『当然、知らないよ。
現にゆりはそのままぬいぐるみの名前で呼んでるでしょ?
ゆりにとっては、秘密のお友達ってところかな……』

「っだから、ちょくちょくあのぬいぐるみを持ち歩いていたのか……」

『……うん、』
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